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涙のセレモニー…アーセナル移籍の浅野拓磨が愛する広島と別れ「笑顔を届けられる選手に」

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[7.17 J1第2ステージ第4節 広島2-2横浜FM Eスタ]

 FW浅野拓磨(21)は勝利を置き土産にサンフレッチェ広島を旅立つことはできなかったが、それでも試合後の壮行セレモニーではファン・サポーターから温かい拍手が送られた。

 2013年に四日市中央工高から広島に加入した浅野。1、2年目は思うように結果を残せず苦しんだが、昨季の第1ステージ第6節・FC東京戦でJ初ゴールを挙げると、一気にその能力を開花させ、ベストヤングプレイヤー賞を受賞した。また、昨年7月にA代表にも初招集され、今月1日にはリオデジャネイロ五輪代表の18人のメンバーにも選出された。

 3日にプレミアリーグの名門アーセナルと基本合意したことが発表された。この日、広島でのラストマッチとなった浅野は、得点こそ挙げることはできなかったが、随所で持ち味のスピードを見せつけた。試合は2-2で引き分け。試合後には壮行セレモニーが行われ、涙を我慢しながら浅野はマイクの前に立った。

「みなさん今日、この場にこんなにたくさんの人が応援に来てくれたこと本当に感謝しています。僕はまだ広島に来て何も成し遂げることはできていません。広島に来て、高校卒業とともにプロサッカー選手になり、3年半がたちましたが、その3年半ではいろんな経験を広島でさせていただきました。決して、楽な、楽しいことばかりではありませんでした。苦しいこと、悔しいことの方が本当に多くて、そのとき僕を支えてくれていたのが、サポーターやファンのみなさん、僕に関わってくれたすべての人、広島のチームメイトやチームスタッフ、そして何より家族の存在が僕を支えてくれました。僕はそんなすべての人に本当に感謝しています」

 感謝の気持ちを述べた浅野。「僕の地元は三重県ですが、それに負けないくらいの大好きな気持ちがこの広島にはあります」と広島愛を語り、「僕はサンフレッチェ広島の選手ではなくなりますが、いつまでもサンフレッチェ広島の1人のファンとしてこのチームを応援したいと思いますし、みなさんサンフレッチェ広島をいつまでも温かく、優しく、そして熱く共に戦っていってください。僕も新しい地でみなさんに負けないように100%で頑張りたいと思います」と新天地での活躍を誓った。

 そして最後に「これからもっともっと成長して、たくましい姿をみなさんに見せて、笑顔を届けられる選手になりたいと思いますし、またみなさんと広島の紫のユニフォームを着てプレーできることを1つの楽しみにしながら全力で頑張りたいと思うので、これからもどうか応援よろしくお願いします。本当に3年半ありがとうございました」と深々と愛する広島ファン・サポーターに頭を下げた。

 アーセナルに移籍する前にリオデジャネイロ五輪を戦う浅野。ファン・サポーターから受けた愛を胸にブラジルの地で、さらには新天地でのピッチで抜群の輝きを放ってくれるに違いない。

●[J1]第2ステージ第4節 スコア速報

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