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群馬MF山岸の2戦連続弾が決勝点!瀬川との連携に手応えも

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[7.24 J2第25節 東京V1-2群馬 味スタ]

 2戦連続ゴールでチームを救った。ザスパクサツ群馬は東京Vに2-1の逆転勝利で最下位を脱出した。相手が退場者を出す中で先制点を献上したが、そこから2発の逆転劇。決勝点を決めたのは流通経済大出身の“ルーキー”MF山岸祐也だった。

 試合後、仕事を果たしたMFは「自分のゴールで勝ったというのが嬉しかったですし、チームのために点を取れたことも良かった。勝ち点3を取るために結果を残すことが出来て、本当に嬉しかったです」と安堵の表情を浮かべた。

 この日の試合で群馬は8戦ぶりの白星獲得。勝ち点1差の北九州や勝ち点2差の金沢がいずれも引き分けたため、最下位から20位へ順位を上げた。17位と順位の近い東京Vを叩いての勝利で最下位脱出。この勝ち点3が持つ意味は大きい。

 後半21分の失点からわずか2分後に追いつき、1-1の後半32分に山岸はゴールネットを揺らす。MF瀬川祐輔のパスにPA内へ抜け出ると、スライディングに来たDF井林章をかわし、左へ流れながらGK鈴木諒大もかわす。最後は冷静に左足で流し込んだ。

 殊勲のMFは「自分の長所として、ゴール前で落ち着いて打てるというのは、結構自信を持っているので。GKの動きも見えていたし、逆に瀬川がいたのも見えていて、選択肢があったなか、自分でゴールを決めることが出来てよかった」と振り返る。

「瀬川がどフリーだったら、パスを出したんですけど。身体の向き的にもパスを出すよりも、(自分が)抜いた方がいいと思ったし。瀬川が呼んだときに、GKが少しこっち側にポジションを取っていたので、かわせると思ってやったら、かわせた。それまで落ち着いて見れていたのがゴールにつながったかなと思います」

 自らの得点を欲する気持ちの強さ故の判断かと思いきや、冷静に相手GKや味方の身体の向きまでも確認した上での選択だった。

 この日は瀬川とのコンビネーションから敵陣で仕掛けるシーンも多かった。ワンツーでPA内へ進入するも最後のところで精度を欠いていたが、積極的に仕掛けた姿勢が報われたのが得点シーンだった。「ボールを持ったときは、いつも瀬川のことを見ている」という山岸は、瀬川とのさらなる連携に手応えをつかんでいるようだ。

「(瀬川の)動き出しがいいので、それを“おとり”に抜けることもあるし、常に見ています。瀬川とのスルーワンツーというのは何度かありましたけど、精度が低くて、ミスした部分もありました。でもそういうところを精度高くやれれば、もっとゴールにつながると思う」と先を見据えた。

 流通経済大から群馬入り。ここまで16試合に出場し、現在は13試合連続で先発中。2戦連続ゴールを記録し、ルーキーイヤーながら3得点に伸ばした。

 貪欲なMFは「16試合に出て、3点という結果しか出せていないですし、前(のポジション)をやっている以上は、ゴールやアシストにしっかりこだわってやっていきたいなと思う。どんどんゴールは狙っていきたいです」と力を込めた。

(取材・文 片岡涼)

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