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「このまま負けたら立ち直れない」、群馬DF高瀬が両親や友人の前でJ初ゴール!

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[7.24 J2第25節 東京V1-2群馬 味スタ]

 支えてくれている両親や友人の目の前でプロ初ゴールを決めた。ザスパクサツ群馬は東京Vを2-1で下し、最下位を脱出した。10人の相手に先制されたが、2発奪っての逆転劇。反撃の狼煙となったのが、DF高瀬優孝の一撃だった。

 中央大から特別指定選手として登録もされていた大宮アルディージャへ入団した高瀬。しかし2014、2015シーズンと出場機会に恵まれず。今季から群馬へ期限付き移籍を果たした。ここまで1試合を除いて、24試合に先発。主力SBとして経験を積んでいる。

 この日も左SBで先発。幾度も攻撃で見せ場をつくっただけでなく、豊富な運動量で相手の攻撃を果敢にカット。文字通り攻守に貢献した。さらにはプロ入り後、これまでの2シーズンは無得点だったが、待望のJ初ゴールを決めた。

 前半のうちに相手が退場者を出し、数的有利に立った群馬だったが、後半21分に失点。このシーンについて、高瀬は「その瞬間は落ちました。一人多い状況を考えても、“このまま負けたら、本当に立ち直れない”というのがあったので。でも“今日勝たなかったら、いつ勝つんだ”という気持ちでやっていた結果、早い時間に取り返すことができて、結果的に良かった」と振り返る。

 失点からわずか2分後の後半23分、自陣でボールを奪ったFW瀬川祐輔のパスに反応。左サイドへ抜け出た高瀬が逆サイドを突くシュートを決めた。高瀬のJ初ゴールで追いついたチームは、勢いそのまま逆転に成功。2-1で勝利した。

 プロ初ゴールを決めたDFは「練習していた位置、得意な角度だった。あとは気持ちが乗っていたかな。練習よりいいシュートでした」と胸を張り、「SBですけど、一人少ないですし、行かないとだめだと思っていたので。(攻守が)切り替わった瞬間に少しでも早く攻撃に参加するというのを意識した結果、あそこにいることができた」と笑顔をみせた。

 この日の試合は関東でのアウェーということもあり、両親や友人がスタジアムへ応援に駆けつけていた。試合直後にはゴール裏近くにいた両親から呼ばれ、写真も撮ったようだ。また試合後には約50件ほど、祝福の『LINE』があったと嬉しそうに明かしていた。ずっと支えてくれている両親や友人の前でのプロ初ゴール。さらにチームは最下位脱出。笑顔が溢れた。

 記念すべき1点目。それでもまだまだ高瀬は満足しない。「個人的に10アシストを目標にしていて、今の時点で1得点6アシストという個人的な結果については、ある程度満足できているんですけど」と口を開くと、「チームの結果としては、全く満足できていないですし、もっと今日のようにチームの勝利に直接貢献できるような活躍をしていきたいなと思っています」と表情を引き締めた。

(取材・文 片岡涼)

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