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[総体]ショートカウンター狙った地元・瀬戸内が会心のスタート、三澤ハットなど前半5発で市立長野に快勝

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[7.27 全国高校総体1回戦 瀬戸内高 5-1 市立長野高 Eスタ]

 平成28年度全国高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」のサッカー競技が27日に開幕し、各地で1回戦を行った。エディオンスタジアム広島の第1試合では地元の声援を受ける瀬戸内高(広島2)が初出場の市立長野高(長野)を迎え撃ち、ゴールラッシュの末に5-1の大差で快勝を収めることとなった。

「運が良かった」。瀬戸内の安藤正晴監督は開口一番から謙虚な姿勢を崩さなかったが、この大勝を「運」だけで片付けるべきではないだろう。市立長野がパスをつなぐチームであることも踏まえながら「前で奪ったショートカウンターという形を狙った」(FW三澤徹晃)という狙いは序盤から奏功した。緊張からか動きの重い長野に対して8分にその三澤がこぼれ球を押し込んで先制点を奪うと、18分には10番を背負うFW安部裕葵が相手GKの虚をつくミドルレンジからのループシュートを沈めて2点目を奪う。「(安部は)こちらが『え?』と思うようなプレーをしてくる選手」という監督の言葉どおりのゴールで、この1点で試合の流れも決定的なものとなった。

 続く19分にはDF小西祐太郎の猛烈なオーバーラップを起点に、最後はMF川端海登が決めて3点目。30分と31分には、いずれもDF井上雄斗のアシストから三澤が決めてハットトリックを完成。この段階で早くも5点の大差を付けてしまった。瀬戸内はここでMF浅野嵩人をベンチに下げる温存策。翌日の2回戦を見据えながらハーフタイムには負傷を抱える安部も休ませた。

 後半はこのまま終われない長野も反撃。ただ、瀬戸内も冷静にカウンターを繰り出しながら攻撃に対処し、スキを作らない。それでも終了間際にサイド攻撃からFW山中麗央が意地の1点を返したが、反撃もここまで。5-1の大差をつけた瀬戸内が快勝。2回戦へと駒を進めた。

 主将の浅野は「一戦一戦を大切に勝ち抜いていって、その結果として日本一という目標がかなえられれば」とコメント。また安藤監督は「(遠征していた)過去の総体とは選手のコンディションがまるで違う。この差は2回戦以降から出てくると思う」と、事前の準備を含めた選手のコンディショニングに自信を見せた。

[写真]瀬戸内は三澤の3得点などによって快勝。(写真協力=高校サッカー年鑑)

(取材・文 川端暁彦)
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