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“縦”OKも“横”と“後ろ”でミス MF遠藤「ボランチとしての課題」

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[7.27 練習試合 リオ五輪日本代表 1-1 CSセルジッペ]

 先制点の起点となった。リオデジャネイロ五輪日本代表MF遠藤航(浦和)はその他の場面でも果敢に縦パスを打ち込んで攻撃をスピードアップさせようとしたが、一方でらしくないミスも目立った。

 試合をいきなり動かした。中盤でボールを受けた遠藤は左サイドから中央に入り込むMF中島翔哉(FC東京)を見逃さずに縦パスを打ち込む。ボールを受けた中島がPA内に通すと、反応したFW興梠慎三(浦和)がループで流し込み、先制点が生まれた。

「自分のところから縦に入れられれば、前のコンビネーションが生まれて得点につながる。それを今日示せたと思うので、できるだけシンプルに縦に入れるときは入れると意識している」

 その後も浦和のチームメイトでもある興梠や前線に位置するFW浅野拓磨(アーセナル)への縦パスを試みる。手倉森誠監督も「序盤は航からしかクサビが入っていなかった」と振り返ったように、その意識は強かった。

 しかし前半20分過ぎに「後ろでゆっくりする時間を作ってほしい」と前線から声が届く。縦に速い攻撃の繰り返しでは前線の選手の消耗が激しくなるため、落ち着かせる時間を作ろうとするが、横パスやバックパスでのミスが目立ち始め、前半45分には中盤でボールを強奪され、同点ゴールを奪われるきっかけを作ってしまった。

「後ろでつなぐことを意識し過ぎてしまったし、縦がなかったときにキープしながらサイドに動かすというのはボランチとしての課題」と反省。指揮官は「ゆっくりやろうとしたときに横パスやバックパスを選んだときにミスがあった」と指摘しつつも、「本大会になって挑みの精神がでれば、おそらくミスは少なくなると思う」と本大会までに修正可能だとしている。

 本人も「ああいうプレーを選択したのはポジティブに考え、シンプルにミスをなくしていきたい。次のブラジル戦はもう少し、そういう部分に気を使ってやれると思う」と30日に行われるブラジル戦に視線を向けた。

(取材・文 折戸岳彦)

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