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「正面衝突しても勝てない」 MF井手口、持ち味発揮できず悔しさ

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[7.30 国際親善試合 日本0-2ブラジル ゴイアニア]

 持ち味を発揮することはできなかった。しかし、ブラジルを相手に完敗したからこそ、見えてきた課題もある。リオデジャネイロ五輪日本代表MF井手口陽介(G大阪)は悔しさを滲ませつつも、前向きに捉えようとしていた。

 前半だけで0-2と2点のビハインドを背負って迎えた後半23分に井手口はピッチに送り込まれ、4-3-3のインサイドハーフに入った。しかし、思ったようなプレーができない。「ブラジルは全員の切り替えが早いし、攻撃でも出して動くという当たり前のことを全員がやっているからボールも奪えない。そういうところで違いを見せ付けられた」。

 持ち味であるボール奪取を試みようと鋭い寄せを見せるが、スピードに勝る相手の後手に回ってしまう。徐々にラインは下がり、最終ラインと2列目がゴール前に釘付けになったことで、ブラジルの攻撃を何とかはね返すことが精いっぱいだった。

 試合後には、「ボールを奪うのが持ち味なのに、正面衝突しても勝てないと思った」と唇を噛むと、「やっぱり工夫して2、3回当たるとか、ボール奪取を改善していかないといけないと思った」と自らの課題が明確になったと話した。

 スコア以上の完敗となったが、「皆、下を向いてはいない」。五輪優勝候補のブラジルとの対戦を、五輪初戦ナイジェリア戦につなげていければと前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)

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