[ADIDAS CUP 2016 in SENDAI]変わる「きっかけ」となる大きな1勝!開志学園JSC高が成立学園破る!
[8.8 ADIDAS CUP 2016 in SENDAI 成立学園高 0-1 開志学園JSC高 松島FTB]
地元・宮城県の2チームをはじめ、選手権での躍進を狙う北海道・東北、関東、北信越の強豪12チームが参加した「ADIDAS CUP 2016 in SENDAI」は8日、大会最終日の試合を行った。前日までに優勝を決めていた成立学園高(東京)は開志学園JSC高(新潟)と対戦。試合終了間際の決勝点によって開志学園JSCが1-0で勝った。
急遽、大会最終日に優勝校・成立学園との試合が組まれた開志学園JSC。今大会指揮を執った近江宏武コーチは選手たちに「もう一度変わる『きっかけ』が来た」と話したという。大会前の秋田遠征などで主軸の3年生たちのパフォーマンスが上がらず、3年生が奮起することと優勝を目指した今大会でも彼らがチームを引っ張ることができていなかった。グループリーグは3連勝をおさめたものの、前日の準々決勝で仙台城南高にPK戦で屈し、敗退。スタッフ陣は選手権で勝つためには絶対に3年生の力が必要だと考えていたが、3年生はその「きっかけ」を掴むことができず、むしろ目立っていたのはMF梅津比未来(2年)ら下級生の奮闘だった。
それでもこの日、開志学園JSCは今大会ラストゲームを飛躍への「きっかけ」にする。立ち上がりから連動した守りで成立学園の守りを封鎖。中盤で運動量豊富なMF伊東康輝(3年)やMF金浦真樹(2年)がボールを奪って攻める開志学園JSCは9分、梅津が個人技でDF3人をかわして決定的な右足シュートを放つ。CB長草優之(3年)が相手の攻撃を跳ね返した成立学園もピッチを広く使うことで相手のプレスを打開。決定機をつくれないまま時間は進んだが、交代出場FW町田ジェフリー(3年)の中央突破や西羽開主将(3年)と中能健人(3年)の両SBの攻撃参加などによって押し返すと、前半アディショナルタイムにはCB小山珠里(3年)も絡んだ攻撃から左サイドを崩してMF萩原幹太(3年)が決定的な左足シュートを放った。
後半開始と同時にメンバー11人を入れ替えた成立学園はフレッシュな選手たちが流れを引き寄せる。FW野口斗哉(3年)が絶妙なコントロールからPAへ切れ込み、また相手の隙を突いてMF橋本賢太(3年)の放った右足シュートがポストをかすめる。だが、開志学園JSCは奮起を期待されていたひとりである注目CB三河大地主将(3年)が体を張った守りを連発。運動能力高いDFはスライディングタックルでのインターセプトを見せるなど成立学園に得点を許さない。
そして0-0のまま迎えた後半アディショナルタイム、開志学園JSCはCB中村慎(3年)の出足良いインターセプトを起点にチャンス。交代出場のMF本庄隼人(3年)が右サイドから仕掛けてクロスを入れると、ファーサイドで粘った交代出場MF大坪奨(3年)の折り返しを左SB今澤優斗(2年)が右足でゴールへ沈めて決勝点を挙げた。本来主軸ながらも今大会での出場機会を制限されていた本庄と大坪が気迫のプレーで決勝点を演出。3年生の頑張りが結果に繋がった。
急遽組まれた優勝校との一戦で絶対に勝ち切ることを目指して戦い、勝利で終えた開志学園JSC。近江コーチは「最後、いい試合をやった」と選手たちを讃え、「あとは自分たちが変われるチャンスとして日々変えて行きなさい」とアドバイスを送った。この勝利を今後活かすかどうかは自分たち次第。近江コーチは「これをきっかけに変われるか。いい経験をさせてもらったので、これを持って帰って気持ち覚まさずにやること。これからが重要だと思う」。強豪集う新潟を突破して選手権へ。チームはこの1勝を選手権のためのターニングポイントにする。
(取材・文 吉田太郎)
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【特設ページ】ADIDAS CUP 2016 in SENDAI
地元・宮城県の2チームをはじめ、選手権での躍進を狙う北海道・東北、関東、北信越の強豪12チームが参加した「ADIDAS CUP 2016 in SENDAI」は8日、大会最終日の試合を行った。前日までに優勝を決めていた成立学園高(東京)は開志学園JSC高(新潟)と対戦。試合終了間際の決勝点によって開志学園JSCが1-0で勝った。
急遽、大会最終日に優勝校・成立学園との試合が組まれた開志学園JSC。今大会指揮を執った近江宏武コーチは選手たちに「もう一度変わる『きっかけ』が来た」と話したという。大会前の秋田遠征などで主軸の3年生たちのパフォーマンスが上がらず、3年生が奮起することと優勝を目指した今大会でも彼らがチームを引っ張ることができていなかった。グループリーグは3連勝をおさめたものの、前日の準々決勝で仙台城南高にPK戦で屈し、敗退。スタッフ陣は選手権で勝つためには絶対に3年生の力が必要だと考えていたが、3年生はその「きっかけ」を掴むことができず、むしろ目立っていたのはMF梅津比未来(2年)ら下級生の奮闘だった。
それでもこの日、開志学園JSCは今大会ラストゲームを飛躍への「きっかけ」にする。立ち上がりから連動した守りで成立学園の守りを封鎖。中盤で運動量豊富なMF伊東康輝(3年)やMF金浦真樹(2年)がボールを奪って攻める開志学園JSCは9分、梅津が個人技でDF3人をかわして決定的な右足シュートを放つ。CB長草優之(3年)が相手の攻撃を跳ね返した成立学園もピッチを広く使うことで相手のプレスを打開。決定機をつくれないまま時間は進んだが、交代出場FW町田ジェフリー(3年)の中央突破や西羽開主将(3年)と中能健人(3年)の両SBの攻撃参加などによって押し返すと、前半アディショナルタイムにはCB小山珠里(3年)も絡んだ攻撃から左サイドを崩してMF萩原幹太(3年)が決定的な左足シュートを放った。
後半開始と同時にメンバー11人を入れ替えた成立学園はフレッシュな選手たちが流れを引き寄せる。FW野口斗哉(3年)が絶妙なコントロールからPAへ切れ込み、また相手の隙を突いてMF橋本賢太(3年)の放った右足シュートがポストをかすめる。だが、開志学園JSCは奮起を期待されていたひとりである注目CB三河大地主将(3年)が体を張った守りを連発。運動能力高いDFはスライディングタックルでのインターセプトを見せるなど成立学園に得点を許さない。
そして0-0のまま迎えた後半アディショナルタイム、開志学園JSCはCB中村慎(3年)の出足良いインターセプトを起点にチャンス。交代出場のMF本庄隼人(3年)が右サイドから仕掛けてクロスを入れると、ファーサイドで粘った交代出場MF大坪奨(3年)の折り返しを左SB今澤優斗(2年)が右足でゴールへ沈めて決勝点を挙げた。本来主軸ながらも今大会での出場機会を制限されていた本庄と大坪が気迫のプレーで決勝点を演出。3年生の頑張りが結果に繋がった。
急遽組まれた優勝校との一戦で絶対に勝ち切ることを目指して戦い、勝利で終えた開志学園JSC。近江コーチは「最後、いい試合をやった」と選手たちを讃え、「あとは自分たちが変われるチャンスとして日々変えて行きなさい」とアドバイスを送った。この勝利を今後活かすかどうかは自分たち次第。近江コーチは「これをきっかけに変われるか。いい経験をさせてもらったので、これを持って帰って気持ち覚まさずにやること。これからが重要だと思う」。強豪集う新潟を突破して選手権へ。チームはこの1勝を選手権のためのターニングポイントにする。
(取材・文 吉田太郎)
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