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[SBS杯]「必ずチャンスは来る」アジア予選メンバー入りへ、U-19日本代表FW吉平が投入2分後に同点ゴール

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[8.12 SBS杯国際ユース第2日 静岡ユース 1-1(PK4-2)U-19日本代表 愛鷹]

 今回のSBSカップに選出されたU-19日本代表18人の中で唯一のJリーガー。主将を務めるFW吉平翼(大分)が同点ゴールを決めた。0-1の後半37分に投入された吉平は「負けられない相手なので、必ず点取ってまずは同点にすること。少ない時間なんですけど逆転も可能なのかなと思っていたので、必ず点取ってやろうと思っていた。相手も疲れていましたし、守り切ろうという感じだったので打開するためにどんどん動いてやろうと思っていた」という考えを持ってピッチへ。投入2分後の39分にMF菅大輝(札幌U-18)の折り返しを身体を張ってゴールへ押し込み、“負けられない相手”から同点弾を奪った。

 だが、一気に逆転させることはできず、チームはPK戦で敗戦。先発出場した初戦と異なり、ピッチ外から試合の大半を見つめていた吉平はピッチ内の状況を把握している訳ではないことを前置きした上で「選ばれたくても選ばれていない選手もたくさんいる」静岡ユース相手に、それぞれがピッチ内で何をしたいのか意志を伝え合うことを含めてやるべきことをやり切れなかった点を指摘していた。

 代表に定着するために、レギュラーの座を獲得するために何をするか。吉平は昨年、U-17日本代表に追加招集された国際ユースin新潟で3戦連発(最終節は対戦相手が試合続行不可能となったため、不成立に)の活躍を見せ、U-18日本代表に定着。U-20W杯アジア1次予選に当たるAFC U-19選手権予選にも出場して2得点を挙げた。だが、今年はAFC U-19選手権本大会を控えたU-19日本代表に常時選出されている訳ではない。「どう足掻いて、どう上に食い込めるか」考えながらの日々。今大会は、短い出場時間でもチームの勝利のために戦い、「一番良い」と言われるようなプレーを表現すると決めている。その懸ける思いも後押しして、貴重な同点ゴールをもたらした。

「(今回のU-19日本代表は)一個下の代ですけど、監督は(アジア予選でも指揮を執る内山)篤さんですし、ここでいいプレーすれば上に繋がると感じたので、このチームでも『翼が一番良いな』と思われれば必ずチャンスは来る」。今大会で好アピールしている選手もいるが、チーム唯一のJリーガーは年下の高校生たちが「もっとできる」と信じている。チャンスはあるだけに、もっとハングリーになって、力を出し切ってほしいという考えている。競争が激化することは大歓迎。負けずに自分も価値を上げるつもりだ。14日に行われるスロバキアとの最終節へ向けて「1試合目の内容も上回ってなおかつ、結果にこだわって僕自身は勝利と得点を求めていきたい」と力を込めたFWは誰よりアピールしながら、勝利を目指す。

[写真]後半39分、U-19日本代表はFW吉平が同点ゴール

(取材・文 吉田太郎)

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