beacon

[SBS杯]“代表デビュー戦”は悔しい結果に、千葉内定MF高橋「もっとやれることを多く」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.12 SBS杯国際ユース第2日 静岡ユース 1-1(PK4-2)U-19日本代表 愛鷹]

 ジェフユナイテッド千葉内定のU-19日本代表MF高橋壱晟(青森山田高)にとっては今回のSBSカップが日の丸を背負って戦う初の国際大会だ。前日のコスタリカ戦では出番がなかったが、静岡ユースとの第2戦で先発出場。初代表のMF野田樹(神戸U-18)とダブルボランチを組んでプレーした。「自分はボランチですけど攻撃が持ち味だと思っているんで、高い位置で受けられれればいいと思っています」という高橋は正確なコントロールとパスによってU-19日本代表が多くの時間でボールを支配することに貢献していたが、本人は「(目指しているプレーが)きょうはできていないですね」と首を振る内容。時折縦パスを入れて攻撃に変化をつけていたが、チーム全体のギアが上がらない中で自身も納得の行くプレーができなかった。

 高橋は青森山田中2年生だった12年の全国中学校大会で日本一に。14歳だった13年2月にはMF佐々木匠(現仙台)やMF黒川淳史(現大宮)、また今回のSBSカップでチームメートであるDF古賀太陽(現柏U-18)、MF梶山幹太(現名古屋U18)らとともにU-15日本代表候補合宿メンバーに選出されている。その後、青森山田高で下級生時から主力を担い、昨年度の選手権で4ゴールを決めて4強入りに貢献。特にバイタルエリアから個、コンビネーションでボールを運び、シュートを決める力を対戦相手たちが警戒するMFは成長を遂げてきたが、代表チームに関しては3年前を最後に縁がなかった。

 それでも、千葉の稲垣雄也スカウトが「個としてレベルが高い。(持ち味の攻撃力に加えて)走って、競る選手に変化してきている」と評したMFは攻守両面で青森山田を勝たせる存在となり、高体連でナンバー1のMFと評価されて千葉入り。青森山田中、高で10番を背負ってきた注目MFは久々の“代表復帰”を果たしたが、初出場となったこの日は学びの試合となった。「大会に代表って名前で出るのは初めてなんで凄く緊張したんですけれども、その中でもっとやれることを多くしなければいけないなと感じました。もっと自分たちから攻撃の時にアクションかけていかないと相手を崩していけないと思うので、3試合目修正したいなと思います。もっと高い位置につけていったり、FWのサポートにいったり、走るスピードを上げていかないといけない」

 チームは同世代の静岡ユースに敗れ、高橋も相手のカウンターに繋がるミスがあった。対戦相手が“怖い”と感じるほどのゴール近くのプレーもまだまだ出せるはずだ。静岡ユース戦後の会見で「(代表で試合に絡むための)明確なレベルが見えた」と語った内山篤監督に年代別代表の主力に食い込む資格があることを証明するためにも、残り1試合で全力のアピールをする。

(取材・文 吉田太郎)

TOP