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“三度目の正直”明治大が順大に完封勝利で初優勝!!甲府内定MF道渕が決勝点

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[8.14 総理大臣杯決勝 明治大1-0順天堂大 ヤンマースタジアム]

 第40回総理大臣杯全日本大学トーナメントの決勝が14日にヤンマースタジアム長居で行われた。雨降る中で行われた夏の大学日本一決定戦。明治大(関東3)が順天堂大(関東8)に1-0で勝利し、初優勝を果たした。過去には2013年、2015年と準優勝で涙を呑んだが、まさに“三度目の正直”での戴冠。前半16分、来季甲府加入内定MF道渕諒平(4年=仙台ユース)が決めたゴールが決勝点となった。順天堂大の20年ぶりVは叶わなかった。

 明治大は準決勝・桐蔭横浜大戦(2-1)から先発2人を変更。左SHではMF富田光(2年=中京大中京高)、MF小野雅史(2年=大宮ユース)はダブルボランチの一角を担った。

 対する順天堂大は準決勝・日本体育大戦(2-0)の先発から変更はなし。4戦連発中のFW旗手怜央(1年=静岡学園高)とFW浮田健誠(1年=柏U-18)の1年生2トップが決勝のピッチへ立った。

 立ち上がりから果敢に仕掛けたのは順天堂大。前半3分にはDF坂圭祐(3年=四日市中央工高)のサイドチェンジから右CKを獲得する。しかしDFに阻まれる。攻め上がったDF原田鉄平(3年=静岡学園高)が果敢にミドルシュートを狙うもGK服部一輝(4年=札幌大谷高)の正面だった。

 一方、なかなかシュートを打てない明治大だったが、ファーストチャンスをものにする。前半15分、敵陣内で一度は奪われたが、DF河面旺成(4年=作陽高)がカット。再び攻撃へ転じると前へ枚数かけて、押し込む。

 道渕が外へはたき、受けた富田がマイナスに返す。PA内での細やかなつなぎから、最後はゴール前に残っていた道渕が冷静に決めた。明治大が1-0と先制に成功した。1回戦から準決勝まで無失点で勝ち進んできた順天堂大にとっては、今大会初失点となった。

 その後は互いにアクシデント。前半24分、センターライン付近で木戸と接触した原田が負傷。担架で運ばれる。代わって主将のDF矢部純也(4年=本庄一高)が入り、CBを務めた。CBで先発していた村松航太(1年=清水ユース)が原田のいた右SBへポジションを移した。

 その後、原田と接触した明治大の10番・木戸はプレーを続けていたが、前半30分に交代。FW岩田拓也(4年=FC東京U-18)が入った。木戸は昨年の総理大臣杯2回戦で右ひざ前十字靭帯損傷の大怪我を負い、今年5月にようやく復帰したところだったが、今回は左膝を痛めた様子。互いに主軸を欠くことになった。

 前半36分には右サイドから持ち込んだFW丹羽詩温(4年=大阪桐蔭高)が豪快なミドルシュートを放つも、GK中村研吾(3年=四日市中央工高)がわずかに触る。その後は得点は動かずに、明治大リードの1-0で前半を折り返した。

 互いに交代なく迎えた後半。順天堂大はなかなか前へボールを運べない。4戦連発中の旗手は徹底マークされ、相方の浮田もゴールの近くでボールに絡むことはできず。プレッシャーに慌て、パスミスも目立った。シュートの打てない時間が続く。流れを変えるべく、後半7分にはMF貫場貴之(3年=富山一高)に代えて、MF新里涼(3年=横浜FMユース)。同9分には浮田に代わり、FW松島奨真(3年=桐生一高)を送った。

 その後も試合巧者ぶりをみせる明治大。コンパクトな守備で順大に自由な攻撃を許さず。またチャンスと見ては、積極的にシュートも放った。後半20分には丹羽に代わって、MF土居柊太(3年=浜松開誠館高)を投入した。

 相手のブロックに跳ね返され、なかなか敵陣へ持ち込めない順大。それでもようやく前半26分過ぎには連続で決定機。ロングボールはPA内左で明大DF鳥海晃司(3年=千葉U-18)にクリアされるも、落ちたボールに松島が反応。頭で狙うが枠を外れた。直後にはカウンターから松島がPA内へ抜け出る。しかし相手と交錯し、シュートは打てず。同33分にはMF名古新太郎(2年=静岡学園高)の入れた遠目のFK、松島が飛び込むもゴールネットは揺らせない。刻々と時間は過ぎた。

 明治大は後半35分、富田に代わってMF渡辺悠雅(2年=横河武蔵野FCユース)を送る。同37分には相手右クロスからチャンスを許すが、ゴール前に詰めていたMF柴戸海(3年=市立船橋高)が冷静に頭でクリアした。順大は後半41分、MF室伏航(3年=市立船橋高)に代わって、FW佐野翼(4年=清水商高)を投入。直後に明治大は先制弾の道渕に代えて、MF水町政哉(4年=神戸U-18)を送った。

 後半アディショナルタイムには土居が右サイドから仕掛けるも、追加点はならない。直後に順大は旗手が決定機を迎えるもオフサイドだった。その後はスコアは動かずに試合終了。明治大が1-0で順天堂大を下し、初優勝を遂げた。

(取材・文 片岡涼)
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