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[MOM1851]洛北DF松村王貴(3年)_迫力ヘッドと速さも見せた強力CB、力引き出す負けん気の強さ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.18 ADIDAS CUP 2016 in FUKUOKA 長崎南山高 0-2 洛北高 グローバルアリーナ]

 昨年、夏冬全国に出場した長崎南山高には大型CB太田晃輔や快足DF田川瑞己ら特長的な選手がいる。だが、洛北高にはその特長を十分に発揮させなかったCBがいた。181cmの高さとスピードも併せ持つDF松村王貴主将(3年)だ。

 特に相手の大黒柱・太田とのエアバトルは見応えがあった。クロスの対応など随所で好守を見せていた九州屈指のCB太田に松村も負けていない。「跳躍はそんなないと思うんですけど、負けん気ですかね」という松村の空中戦の強さ。彼の負けん気の強さや、ボールへの執着心の強さが水準以上のの身体能力をより引き出している。CKから豪快なヘディングシュートを打ち込んだり、スピードを活かした幅広いカバーリング、ゴール前で対人の強さを見せるなど、相手の注目CBを上回るようなパフォーマンスで勝利に貢献した。

 京都府選抜の経験を持つが、「自分でも自信なかった」という1年時は国体選抜入りを逃し、2年時も公式戦には絡んではいたものの、特別な選手だった訳ではないという。それでもスペイン代表DFセルヒオ・ラモスに憧れるCBは今年、決勝進出に貢献した総体予選で優秀選手に選出。その高い守備力に加えて自分から外へ発信できる面や、「(空中戦で強さを発揮しているがより)ヘディングしたボールの質にこだわっています」というように個人、チームとして貪欲に成長を目指す点も含めて面白い存在だ。

「コイツがCBだったら安定しているとか、ゼロで抑えられるとか、信頼されるようなCBになっていきたい」と松村。選手権で京都を突破するためにはU-19日本代表FW岩崎悠人擁する京都橘高などを打倒さなければならない。だが「もっとやれると思うんですけどね。今のままだったら無理ですけど、みんな自信持ってやれば」というチームリーダーは、メンタル面からチームを引き上げて、必ず選手権で全国のピッチに立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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