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本田、最終予選初戦へ「勢いが大事」 UAEは「勝たないといけない相手」

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 9月1日のW杯アジア最終予選・UAE戦(埼玉)、6日の同タイ戦(バンコク)に臨む日本代表は29日、埼玉県内で合宿2日目のトレーニングを行った。この日からFW本田圭佑(ミラン)、FW岡崎慎司(レスター・シティ)、FW武藤嘉紀(マインツ)、DF吉田麻也(サウサンプトン)、DF酒井高徳(ハンブルガーSV)の5人が合流し、22人で調整。前日28日に試合のあったMF清武弘嗣(セビージャ)とFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)は明日30日に帰国する予定となっている。

 自ら不安を打ち消した。所属するミランでは開幕から2試合連続でベンチ入りしながら出場機会のない本田。試合勘やコンディション面について報道陣から聞かれると、「何度も聞かれているけど、『問題ない』としないと、試合に出るべきじゃないし、心身ともに準備できているつもり」と、自らに言い聞かせるように話した。

 この日、成田空港に帰国したばかりで、練習は別メニュー調整。チームとしても戦術を確認できる時間は明日30日と試合前日の31日の2日間しかない。特に本田の場合、6月のキリン杯2試合は負傷のため欠場しており、3月のW杯アジア2次予選以来の代表戦となるが、「確認するほどの時間はない」のも事実だ。

「ほとんどぶっつけ本番。優先順位を決めないと、あと2日で全部は確認できない。攻撃で気になっているところを1つ2つ、守備で気になっているところを1つ2つ、他の選手と共有するぐらいだと思う」

 日本、オーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイの6チームが入ったグループBでは、日本がベスト8敗退に終わった昨年1月のアジア杯で4強入りした3チームが入った。日本が準々決勝で敗れたUAE(最終順位は3位)のほか、4位だったイラク、そして優勝のオーストラリアが同居。W杯出場権が与えられる上位2つの枠を6チームで争う(3位はプレーオフへ)。

「勢いが大事なので、いい雰囲気で初戦を乗り切りたい」と話す初戦の相手は、因縁のUAEだ。アジア杯準々決勝のUAE戦では本田自身、PK戦で1人目のキッカーを任されながらゴール上に外す失敗。「身体能力が高い選手が増えて、戦えるメンツになってきたのは警戒しているところ。ただ、それでも勝たないといけない相手という認識のもと、どう勝つか。いいプレッシャーを感じながら、しっかりやることをやれれば」。年代別代表でも結果を残し、成長著しいUAEだが、勝たなければいけない相手であることに変わりはない。

 前回の最終予選よりも厳しい組み合わせになったのではないかという声には「毎回、選手はそう言うと思う。4年後も」と笑い、「そう言われるのは、相対的に日本の成長率が落ちている、追いつかれているということ。そうではない結果を見せたい」と力説。圧倒的な強さで最終予選を突破することで、日本代表に対する周囲の評価もあらためて問い直すつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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