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ほろ苦いデビュー戦に…MF大島、2失点に絡み「まだまだだと思った」

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[9.1 W杯アジア最終予選 日本1-2UAE 埼玉]

 A代表デビューが最終予選初戦。プレッシャーの懸かる一戦でMF大島僚太(川崎F)は埼玉スタジアムのピッチに立ち、A代表デビューを飾った。

 UAE戦に向けて練習をこなしていくうちに、大島は「何となく思った」と先発出場を予感していたが、「僕が何かするというほど経験があるわけではないので、僕は僕らしくまっとうしようというのを心掛けて臨んだ」と試合に向かった。しかし、持ち味を存分に発揮できたかと言えば、そうではなかった。

 リオデジャネイロ五輪代表として臨んだ8月の本大会では、的確なポジショニングでボールを受けると、鋭いパスでチームメイトを操縦して攻撃を力強くけん引した。しかし、この日はパスを受けようとアピールするもなかなかボールを呼び込めず、自身のパスも味方に合わない場面が目立ち、相手にとって危険な存在になることができなかった。

 2年半の活動期間を経て迎えた五輪本大会では当然、周囲との連係は円滑だった。しかし、6月のキリン杯で招集されていたとは言え、A代表のピッチに立ったのは初めて。「ビルドアップの部分で周りがどこにいてほしいかというのは、実戦じゃないと分からない部分もある」と周囲との連係は構築中。パスを出す場面でも「動かずに待っていてもらえればと思っても、受け手は背後を狙いたいところもある。そういう部分のすり合わせは必要だし、話し合っていかないといけない」と課題を口にした。

 前半19分には右サイドのDF酒井宏樹(マルセイユ)に預けようとしたパスが弱くなり、相手に奪われた流れから先制点につながるFKを献上。そして後半7分には、PA内でMFイスマイール・アルハマディを倒して決勝点となるPKを与えてしまい、自身は同30分にピッチを後にした。「横パスをかっさわれてFKになり失点したし、PKの場面は何とか止めないといけなかった。ただ、その前の時点でしっかり弾き出さなければいけなかった」と失点場面を振り返って悔しさを滲ませた。

 後半4分には強烈なミドルシュートでゴールを脅かす場面こそ作ったが、「持ち味を出せなかったし、負けたので悔しい。球際で負けて失点につながることもあったし、まだまだだと思った」とほろ苦いものとなったデビュー戦を振り返った。

(取材・文 折戸岳彦)

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