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「このままではダメ」長谷部、初白星も危機感…若手へ要求も

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[9.6 W杯アジア最終予選 日本2-0タイ バンコク]

 もろ手を挙げて喜ぶわけにはいかない。日本代表MF長谷部誠(フランクフルト)は最終予選初白星に「一番は結果だったので、勝ち点3を取れたことは良かった」と結果には納得しながらも、「喜ぶのは今日、明日までにしたい。今日の試合でも課題はたくさん出た」と、その表情は厳しかった。

「もっと早い時間で(試合を)決められる場面もあったし、個人としてもチームとしても簡単なミスがあった。グラウンドの状態が良くなかったとはいえ、同点に追いつかれてもおかしくなかった」。数多くの決定機をつくりながら2得点にとどまった攻撃面。守備陣も無失点に抑えたとはいえ、終盤はミスからピンチを招いた。長谷部自身、前半27分には自陣でパスミスを犯している。「危機感というか、このままではダメだなという気持ちもある」。キャプテンは率直に語った。

 W杯アジア最終予選初先発となったFW原口元気、FW浅野拓磨がゴールを決めたことについては「浅野や(原口)元気という若い選手が点を取ったことはチームとして大きい。予選では彼らのような力が必要になる」と素直に喜んだ。「元気からは“結果を出すんだ”という強い気持ちを感じた。荒削りなところもあるけど、あのポジションのレギュラー争いはまた一つ激しくなっているのかなと思う」。一方で、まだまだ若手の突き上げには物足りなさも感じている。

 過去の最終予選を戦ってきたメンバーと単純に比較するのは難しいとしながらも「今までのチームに比べたら大人しいというか、内に秘める選手が多い」と指摘した長谷部。「若い選手がもっと自覚を持って、“自分がW杯に連れて行くんだ”という気持ちを見せてほしい。自分が23歳ぐらいで代表に入ったときは“自分が中心にやっていくんだ”という気持ちを持っていた。内に秘めているなら、それをもっともっと出してほしい」と強い口調で要求した。

(取材・文 西山紘平)

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