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スペイン、ホモセクシャルの審判が受け続ける侮辱や脅迫…「ホモ野郎、お前の命は短いぞ」「引退か死ぬかだ」

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 スペインで、ホモセクシャルの審判が執拗な侮辱や脅迫を受けていることが大きな問題となっている。

 欧州最大とされるLGBT( ホモセクシャルや性同一性障害者などの性的少数者)の祭典「マドリッド・プライド」が行われているなど、LGBTの権利が主張されるようになって久しいスペインだが、差別行為は後を絶たない。ホモセクシャルであることを公言するヘスス・トミジェロ審判は、試合や『ツイッター』で侮辱や脅迫を受け続けている。

 トミジェロ審判は11日にアレビン世代(11〜12歳)のラサレ対アトレティコィコ・サバルの試合を担当したが、ラサレの一ファンから「クソったれのオカマ野郎」などの侮辱を受けた。トミジェロ審判はその出来事を記した試合の報告書を『ツイッター』で公開し、「今日は2試合目の公式戦だったが、またも性的な侮辱を受けた!!」と嘆いている。

『ツイッター』で、トミジェロ審判には支持を表明する多くのメッセージが届いている。が、嘆かわしいメッセージも存在し、「殺す」「ホモ野郎、お前の命は短いぞ」「引退か死ぬかだ」などの脅迫文が死体などの残酷な画像とともに送りつけられている状況だ。トミジェロ審判は警察にこのことを相談し、自宅付近の警備の強化を約束されている。

『ツイッター』のプロフィール欄では「ホモセクシャルを初めて公言したスペイン人審判であることを誇りに思う」と記すトミジェロ審判。「10歳からの夢(審判になること)が、少しずつ壊れていく」と現状への悲しみを述べながらも、「人に嫌われようと、もっと逞しく、強い気持ちでピッチに立ちたい」と審判であり続ける鋼鉄の意志も示している。

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