[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.17 NB CHAMPIONSHIP U-16予選リーグ第2節 流通経済大柏高 3-1 作陽高 時之栖裾野G]

　流通経済大柏高の斉藤礼音コーチは「やらなければいけないことがとても多い」と前置きをした上で「素材としてはハンパない。魅せるプレーのできる選手」と備えている“能力”が特別であることを認める。「ハンパない」素材のMF岡本竜が得意の左足でスーパーゴールを決めて見せた。

　1点差とされて迎えた後半10分、岡本は左中間でボールを受けると縦に割って入り、ゴールまで角度のない位置から左足一閃。これがGKの頭上を抜けて逆サイドのゴールネットへ突き刺さり、スコアは3-1となった。どよめきの声も上がったほどのスーパーゴール。岡本は「ゴール前だったし、相手もいい感じできていた。1タッチで剥がせてあとはシュートを思い切り打つだけでした」と圧巻の一撃を振り替えた。

　驚くようなプレーを見せる一方で判断や走る部分、声を出す部分など課題は少なくない。それは本人も自覚しているようで「ボールを収められたりするんですけど、そのあと遅くて全体の動きが止まってしまう。きょうの第1試合も呼ぶところでちゃんと声出さなかったり、受ける位置が悪かったり全然ダメでした」と首を振る。今回は1年生の主力メンバー半数が参加していないが、今後も出場機会を得続けるためには課題を改善し、アピールしていかなければならない。

「来ていない選手にもいい選手がいる。この大会を通して(コーチの斉藤)礼音さんにいい印象を与えられるようにしていきたい」と岡本。目指している選手としてネイマールの名を挙げたアタッカーは自身の水準を上げて、輝く回数を増やす。

(取材・文　吉田太郎)

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