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J2千葉、J1年間首位・川崎F苦しめるも…延長戦で力尽きる

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川崎Fが延長戦の末に千葉を下した

[9.22 天皇杯3回戦 川崎F4-1(延長)千葉 等々力]

 第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会の3回戦が22日に各地で行われ、等々力陸上競技場ではJ1の川崎フロンターレとJ2のジェフユナイテッド千葉が対戦。前半19分にFW森本貴幸、後半6分にFW船山貴之がともに古巣からゴールを陥れて1-1となった試合は、延長戦までもつれ込むが延長前半15分にDF車屋紳太郎が決めて川崎Fが勝ち越しに成功。さらに延長後半3分と同9分にFW大久保嘉人が加点した川崎Fが、4-1の勝利を収めてベスト16進出を決めた。

 川崎Fは直近のJ1リーグ第2ステージ第12節大宮戦から大久保とMFエドゥアルド・ネット以外の9人を入れ替えて、森本、MF原川力らを先発起用し、J1第1S第12節神戸戦で負傷したDF奈良竜樹も復帰を果たした。対する千葉は直近のJ2リーグ第32節山口戦から船山とMF長澤和輝、DF北爪健吾以外の8人を入れ替え、MF佐藤勇人、GK岡本昌弘らがスターティングメンバーに名を連ねた。[スタメン&布陣はコチラ]

 序盤から川崎Fがボールを保持する展開となるが、千葉が集中した守備で簡単にはシュートまで持ち込ませない。しかし前半19分、中盤でエドゥアルド・ネットからボールを受けた森本がミドルレンジから右足を振り抜くと、強烈なシュートがネットに突き刺さり、川崎Fが先制に成功した。さらに同28分にはワンツーから前線に顔を出した原川力がミドルシュートでゴールを脅かしたが、ボールはゴール左に外れてしまう。

 一方の千葉はボールを奪っても川崎Fに素早く回収されて、なかなか敵陣深くまでボールを運べずに好機を創出できない。前半35分には左サイドのMF井出遥也からパスを受けた長澤が狙うも、GK新井章太の守備範囲に飛んでしまい、同42分には中盤で原川のパスミスを拾った船山がPA内まで持ち込んでシュートを放つが好反応を見せた新井に弾き出されてしまった。

 1-0と川崎Fがリードしたまま後半を迎えると、後半6分に千葉が同点に追い付く。DF阿部翔平のパスから左サイドを駆け上がった井出のグラウンダーのクロスを、ニアサイドに走り込んだ船山が鮮やかに合わせて試合を振り出しに戻した。さらに同11分には船山のクロスから北爪がネットを揺らすも、これはオフサイドの判定に取り消される。

 すると川崎Fは後半16分にMF橋本晃司に代えてMF三好康児、同22分に森本に代えてDFエウシーニョを投入して流れを変えようと試みる。しかし、同26分のMF森谷賢太郎のミドルシュート、同30分に大久保のパスから放った原川のシュートは岡本の守備範囲に飛んでしまった。千葉は同36分にFWエウトンとMF町田也真人を同時投入して状況を打開しようとする。後半アディショナルタイムにはCKからDFイ・ジュヨンがヘディングシュートでゴールを脅かしたが新井の好セーブに阻まれ、1-1のまま後半終了のホイッスルが吹かれた。

 延長前半4分には町田のパスから好機を迎えた船山が左足で狙うも新井の横っ飛びのセーブに遭ってネットを揺らすには至らず。同5分には川崎Fをアクシデントが襲い、MF長谷川竜也が負傷してDF車屋紳太郎との交代を余儀なくされた。しかし同15分、右サイドを突破したエウシーニョのクロスを、車屋がヘッドで合わせてネットを揺らして川崎Fが勝ち越しに成功。さらに延長後半3分と同9分に大久保が追加点を奪い、川崎Fが4-1の勝利を収めて4回戦に駒を進めた。

(取材・文 折戸岳彦)
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