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千葉FW吉田眞紀人、アシストのFWオナイウ阿道と「目があって」生まれた同点弾

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[9.25 J2第33節 東京V1-1千葉 味スタ]

 ボールが前線へ渡る、わずか数秒の間に意思疎通は図られた。ジェフユナイテッド千葉は後半42分、FWオナイウ阿道のアシストからFW吉田眞紀人が決めたゴールで追いつき、東京Vと引き分けた。

 得点が生まれたのは、0-1で迎えた後半42分。自陣中央でDF近藤直也がパスを出し、受けたMF町田也真人がハーフウェーラインを過ぎた位置から、約10メートルほどドリブルで上がる。その間にゴール正面へ走り込んでいた吉田と右サイドへ開いたオナイウは「すごく目があった」と口を揃える。

 町田のパスを右サイドで受けたオナイウはダイレクトで折り返し、ニアサイドへ飛び込んだ吉田が左足シュート。ゴールネットを揺らした。同点弾のFWは「阿道とすごく目があったので、いいコンビネーションで取れました」と言い、アシストしたオナイウは「ボールを受けるまでの時間で吉田選手と目があって、いい動きをしてくれていた。いいボールを蹴られればと思ったら、触ってくれた」と感謝する。

 練習試合ではともにFWとして組むことが多かったという二人。長谷部茂利監督からは「2人のコンビネーションを意識するように強く言われていました」という。そんな練習の成果が存分に発揮された得点シーンだった。

 この日は互いに途中出場。吉田が後半29分、オナイウが後半34分に投入された。天皇杯の影響もあり、ピッチ内の選手たちに疲労が浮かぶなかでの出場。吉田は「中2日でキツイなか、自分がより一層熱いテンションで試合に入ることによって、それがみんなに伝わればいいなと思いました」と振り返る。そんな想いは実り、同点弾は生まれた。

 土壇場で追いついての引き分けとなったが、終了間際のアディショナルタイムには立て続けに逆転するチャンスもあったことから、選手たちの顔には引き分けたことへの安堵よりも、悔しさが滲む。

 吉田が「必ず結果を出したいなという想いはありました。1点は取れましたけど、チームとしてもう1点取ることができた試合でした」と唇を噛めば、オナイウは「アシストはできましたけど、他にも個人としてチャンスはありましたし、そういうところを決め切れていれば、今日の試合では勝ち点3が取れていたと思う」と反省していた。 

(取材・文 片岡涼)

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