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大迫のアピールはまだ不十分?ハリル「1年経ってようやく2点取った」

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2戦連発中と好調なFW大迫勇也だが、代表復帰はならず

 多くの欧州組がポジション争いで苦しんでいる一方、FW大迫勇也(ケルン)のように所属クラブで結果を残している選手もいる。21日のシャルケ戦、25日のライプツィヒ戦と2試合連続ゴール中の大迫。しかし、10月6日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)、11日の同オーストラリア戦(メルボルン)に臨む日本代表メンバー26人にその名はなかった。

 記者会見で大迫を招集しなかった理由を聞かれたバヒド・ハリルホジッチ監督は「ここ3試合(実際には4試合)でようやくスタメンを勝ち取った。そして2得点を取った。大迫はもちろん分析しているが、それまで数か月、先発で出られない時期があり、出たときも中盤でプレーしていた」と指摘。昨季は25試合の出場(うち先発14試合)で、開幕戦の1得点のみ。トップ下やサイドハーフなど本職ではないポジションでの起用がほとんどだった。

「今、ようやく第2アタッカーとしてのポジションを確立した。ようやく16m(ペナルティーエリア)に近づくようになってきたのかなと思う」。今シーズンに入って2トップの一角で先発出場を続けている大迫の現状を喜びつつ、「2得点取った。1年経って、ようやく2点取った」と、まだまだアピールが十分ではないと感じているようだ。

「1点、2点取ったからといってA代表にすぐに呼べるわけではない。このパフォーマンスをずっと続けてほしい。得点も取って、良いプレーをしている。これを続けてもらえば、競争に入れると思う。ただ、リストにはまだ入っていない」

 FIFAの規定で欧州組を招集する際は試合の2週間前までに所属クラブに招集レターを送付する必要があるが、その時点で大迫は候補から漏れていたようだ。「15日前に海外(のクラブ)にはリストを送っている。リストを送ったあとに大迫は得点を取った」とハリルホジッチ監督。昨年6月以来の代表復帰はならなかったが、「このように得点を取り続けてくれれば、フィジカル的にも面白い選手になると思う。セカンドストライカーかなと思う。我々は引き付ける役として1トップを置いているが、もしかしたら彼はそこもできるかもしれない」と、今後への期待感も口にした。

(取材・文 西山紘平)

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