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[MOM1893]流通経済大柏DF安城和哉(2年)_課題克服へ…イタリア遠征が変えた意識

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.1 ADIDAS CUP 2016 in TOKYO 流通経済大柏1-0清水桜が丘 流通経済大フットボールフィールドA]

 我慢の勝利になった。流通経済大柏高(千葉)は防戦一方の展開を強いられた。それでも無失点で抑えることが出来たのは、CBのDF安城和哉(2年)を中心とした守備陣が、組織的かつ粘り強い守備で守り抜いた結果だった。

「自分たちのゲームを作っていこうという話をしていました。相手は凄いうまくて、一人では絶対に剥がされると思ったので、少なくとも2人で挟んで取るというイメージを持って声掛けをしていました。結果が残せたのは収穫です」

 指揮を執った川本峻輔コーチも真っ先に安城の名前を挙げる。「今回は中心としてやってくれている。選手権に向けてもメンバー入りの可能性は十分にあると思う」と成長に期待を寄せた。

 一年生からトップチームの試合にも出場していた安城は、前期までプレミアリーグのメンバーにも登録されていた。しかし内気な性格が災いし、声が出ないという致命的な課題も抱えていた。

 そんな安城の意識を変えたのが、2年生の20人で参加したイタリア遠征だった。毎年、流経大柏の2年生が行っているものだが、安城自身、世界に初めて触れたことで、意識を変えることに成功した。「言葉も違うし食事も違う。2週間くらいでしたが、大きく変わりました」。帰国してからはより声を出すことを意識。「今日も出せていた」と違和感もなくなっている。

 チームの目標は「市船に勝って、千葉を優勝出来れば全国で優勝出来ると思う」と川本コーチが言うように、明確だ。安城はその1ピースになることが出来るか。「練習から集中してやっていきたい」と力強く話す2年生DFが、流経大柏のチーム力を向上させる。

(取材・文 児玉幸洋)
●ADIDAS CUP 2016 in TOKYO特集

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