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[MOM1894]横浜FMユースMF山田康太(2年)_トップ帯同で成長遂げた「雰囲気変えられる選手」、劇的V弾!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.1 高円宮杯プレミアリーグEAST第15節 横浜FMユース 4-3 青森山田高 横浜市三ツ沢公園陸上競技場]

 逆転劇の中心にいたのは2年生ボランチだった。横浜F・マリノスユースは後半開始直後に追いつかれるとその後、相手のハイプレスの勢いに押し込まれる時間帯が増えてしまう。それでも、「自分が引き出して捌こうと思った」というMF山田康太(2年)が攻撃の中心に。下がり目の位置で非常に多くボールに絡んだ2年生MFは相手の圧力に屈することなくボールを振り分けていく。MF佐多秀哉らがリスクを負ってスペースへ動き続けたこともあって青森山田の守りを剥がすことができていた横浜FMは後半に3得点。後半45分に決まった劇的な決勝点はその山田の技ありシュートによるものだった。

 最終ラインから思い切って攻め上がったCB板倉洸(3年)をサポートする形で攻撃に加わった山田は、PAでの混戦からタイミング良く抜け出してGKと1対1に。背番号14が抜け出した右サイドからゴールまでの角度はそれほどなかったように映ったが、「GKが股を広げていたのでその間を狙った」一撃が見事にゴールラインを越えて決勝点となった。

 松橋力蔵監督は山田について「アイツのところにボールが入るとゲーム落ち着きますし、色々な局面変えられますし、雰囲気を変えられる選手。8月はずっとトップにいてそこで成長できた部分が出ている」。今年、練習に10人もの選手が参加するなど、チーム全体的にトップチームに招集される機会の増えた横浜FMユースの選手たちだが、中でもトップチームに呼ばれ続けたのが2年生の山田と10番MF吉尾海夏の2人。山田は「1か月くらいトップにいて感じるものが多かった」。ボランチの位置でゲームをつくり、テンポを変えつつ、切れ込んで、「試合を決める」プレーも実現してしまう山田は今後非常に楽しみな存在だ。

 今年は試合に出れば結果を残していたが、ケガに悩まされるなどなかなかスタメンに定着することができなかった。それでも先発起用された7月のアウェー・青森山田戦でゴールを決めて勝利に貢献し、自信をつけたという山田はクラブユース選手権以降先発を勝ち取った。そしてトップでの成長。「来年は必ずトップに。最初からトップチームに加わるくらいの意識で行く」。この日、絶対に勝たなければならない試合を決めて自信を増したMFがまた成長を加速させる。

(取材・文 吉田太郎)
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