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[MOM1897]大阪府MF奥野耕平(G大阪ユース、1年)_タレント軍団の中でも抜きん出た存在感、大舞台の強さも発揮して2アシスト

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大阪府のMF奥野は2アシスト。(写真協力 高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.2 国体少年男子1回戦 岩手県 0-2 大阪府 遠野運動公園多目的運動広場]

 攻守にタレント揃う大阪府の中でも、この日の存在感はひとつ抜きん出ていた。キャプテンマークを巻いたMF奥野耕平(G大阪ユース、1年)が長短のパスによるゲームコントロール、サボらずに素早く攻撃から切り替えて相手のカウンター阻止と自身の役割をほぼ完璧に遂行し、加えてセットプレーから2アシスト。梶田浩信監督(FC Unione柏原)が「凄く成長している」と賞賛する主将が文句なしのプレーで快勝に貢献した。

「入りが重要で先に先制点取れたら自分たちの流れに持っていけるけれど、先に取られたら(相手の岩手は)開催地で応援もいっぱいいて、逆に持っていかれる。その中で取れたので良かったです」と奥野。前半16分、奥野は右CKからG大阪ユースのチームメートであるCB河井哲太(1年)の頭にピンポイントでクロスボールを合わせて先制点をもたらした。「練習ではいいイメージができていなかった。本番に強いというか。(河井が?)いえ、ボクです(微笑)。大事な試合で点取れたり、重要な試合で活躍することには自信あります」。中学年代のクラブユースオールスター戦である「メニコンカップ2015」でMVPに輝いている注目ボランチは、試合終了間際にも右FKからMF大垣勇樹(興國高2年)のゴールをアシストし、国体初戦でもその勝負強さを見せつけた。

 今年は「相手を引き出して空いたスペースを上手く使わせる」という自身のゲームメークの成長に手応えを感じているという。そのMFの今大会の目標は優勝。そしてU-16日本代表に復帰することも大きな目標としている。先月開催されたAFC U-16選手権で4強入りしたU-16日本代表にはMF福岡慎平(京都U-18)、MF平川怜(FC東京U-18)というハイレベルなボランチをはじめ、その他にもMF喜田陽(C大阪U-18)ら中盤中央のポジションは実力派揃い。奥野は彼らに負けていない武器として「球際の対人で負けないところと、リーダーシップと、縦パスの供給と、ゲームづくり」と言い切る。この日はその代表に入るための術で差を示し、チームの中心人物として勝利をもたらした。

 今回の国体は貴重なアピールチャンス。「まだチャンスはもらえると思うので、そのチャンス来た時にアピールしたい」と語る奥野は、その“来るべき時”が訪れた際に再び抜群の勝負強さも発揮するはずだ。まずは代表チームのスタッフたちの注目を受けられるように、自分のやるべきことをピッチで100パーセント表現する。

(取材・文 吉田太郎)
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