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「宝物を拾ったようなもの」、国士舘大が今季初連勝で11戦ぶりの最下位脱出!

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国士舘大が11試合ぶりに最下位を脱出した

[10.2 関東大学リーグ第16節 桐蔭横浜大0-1国士舘大 国士舘大G]

 第90回関東大学リーグ1部の第16節が1、2日に各地で行われた。国士舘大桐蔭横浜大と対戦。後半15分にMF信末悠汰(2年=清水桜が丘高)が決めたゴールを守りきり、1-0で勝利した。今季は7連敗を喫した影響で、10試合に渡って最下位に沈んでいたが、今季初の2連勝でようやく脱出。残留圏の10位と勝ち点16で並んでの11位に上がった。

 試合後、国士舘大の細田三二監督は「宝物を拾ったようなもの。ようやく大体は脱出できたみたい。(ボールも)収まるようになってきましたよね」と目を細め、主将のDF附木雄也(4年=八千代高)は「きょうの一戦で勝てたことは、意味が違う。きょう負けたら、このまま落ちていってしまった可能性もあったと思うし、ホッとしています」と胸をなでおろした。

 立ち上がりから国士舘大が主導権を握る。相手左SB裏のスペースを突くように、MF本間達耶(3年=遠野高)が鋭く仕掛けていっては、セットプレーを得た。前半12分にはMF平野佑一(3年=國學院久我山高)が魅せる。パスを散らすと、敵陣左サイドで受け、ワンタッチで逆サイドへ浮き球を入れた。通ればGKと1対1というシーンだったが、わずかに走り込んだ本間には合わず。GK田中雄大(3年=青森山田高)に止められた。

 その後も前半のシュート数が1本だった桐蔭横浜大に対し、積極的に仕掛けていった国士舘大。しかしゴールは遠い。カウンターからFW松本孝平(4年=藤沢清流高)が抜け出すも、DF八戸雄太(3年=青森山田高)にカットされるなど、あと一歩が及ばない。累積警告で出場停止だったMF諸岡裕人(2年=正智深谷高)に代わり、ボランチに入ったMF近藤大貴(2年=東福岡高)が果敢にシュートを狙ったが、決めることはできなかった。前半を0-0で折り返す。

 後半に入り、国士舘大はさらに攻勢を強める。後半14分には裏へ抜け出そうとした松本が八戸に倒されてFKを獲得。PA手前正面から平野が狙ったボールは大きくクロスバー上へ跳んでいった。

 後半16分、ようやく試合は動く。平野のパスを受けた本間が右サイドをドリブルで上がり、アーリー気味のクロスを入れる。ニアサイドへ飛び込んだ松本とFW田場ディエゴ(2年=日大藤沢高)に相手選手が釣られると、出来たスペースへ飛び込んだのは信末。右足シュートはGKに弾かれたが、即座に動き出し、懸命にこぼれを足先で押し込んだ。1-0と先制に成功した。

 得点を決めた瞬間に足をつってしまった信末は、試合前から足首捻挫していた影響もあり、MF荒木翔(3年=日本航空高)と交代した。後半26分には途中出場したFW大石竜平(2年=清水桜が丘高)の右クロスからゴール正面でフリーの松本がシュートを打つも枠外。同45分にも再び大石の右クロスから松本がチャンスを迎えたが決めきれず。1-0のまま時間は過ぎる。

 対する桐蔭横浜大は、1点を追う後半43分にこの日一番の決定機。ルーキーMF杉山雄太(1年=札幌U-18)の右CKからPA内右でフリーのMFイサカ・ゼイン(1年=桐光学園高)がシュート。枠を捉えていたが、無情にもゴール前へ詰めていた味方に当たり、ネットを揺らすことはできなかった。試合はそのまま終了。国士舘大が信末の得点を守りきり、1-0で勝利した。

(取材・文 片岡涼)

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