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[国体少年男子]「点は意識しています」大阪府は左SB山口のクロスが幸運な形で決勝点に

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前半20分、左クロスがゴールを破り、笑顔の大阪府DF山口(写真協力 高校サッカー年鑑)

[10.5 国体少年男子準決勝 大阪府 2-1 神奈川県 遠野運動公園多目的運動広場]

 大阪府の決勝ゴールは左SB山口和樹(C大阪U-18)の左足から生まれた。大阪は1-0の前半20分、カウンターから左サイドへボールを展開すると、パスを受けた山口が左足クロス。手前のDFに当たったボールはそのまま綺麗な放物線を描きながらGKの頭上を越え、そのまま逆サイドのゴールネットへ吸い込まれた。「クロス狙おうとして当たって……良かったです」と喜んだ山口。この1点が結果的に決勝点となった。

 高精度の左足を武器とするDFはその左足から放つクロスや楔のパスでチャンスに絡む。そして「点は意識しています。逆サイドが持った時にこっちはフリーになっているので」高めのポジションを取ってシュートチャンスを狙い続けている。

 C大阪U-15時代からSBという山口は今年、ボランチやSHにも挑戦しているが、本職はやはり左SB。所属するC大阪U-18にはU-19日本代表の左SB舩木翔(3年)がいる。舩木は左SBというポジションながらゴールを量産し、プレミアリーグWESTの得点王争いをしているレフティー。「翔くんはいいです。一番近い目標になっています」という山口は目の前にいる目標から少しでも吸収して「オーバーラップしてクロスしっかり合わせられる」SBになるつもりだ。

 この日は「大変でした」という苦戦を乗り越えて決勝進出。山口は局面で数的不利になっても上手くポジショニングを取って決定機の数を減少させた。広島県との決勝も簡単な試合にはならないことは理解している。その中でも自分の特長を発揮して勝利に貢献すること。準決勝で“幸運な”決勝点を記録したDFは「アシストしたり、ちゃんと切り替えたり、声かけたり、諦めない気持ちを持って。ゴールも狙っていきたいと思っています」と力を込めた。 

(取材・文 吉田太郎)
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