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[国体少年男子]敗戦後に勝者をチームテントで激励の神奈川FW栗原、3位決定戦で「得点王狙っていきたい」

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(写真協力 高校サッカー年鑑)

[10.5 国体少年男子準決勝 大阪府 2-1 神奈川県 遠野運動公園多目的運動広場]

 3連覇を止められた神奈川県の10番、FW栗原秀輔(横浜FMユース、1年)は試合後、大阪府のチームテントにいた。悔しい気持ちはもちろんあったが、中学時代からよく対戦してきたという“サッカー仲間”たちを激励。「アイツら凄くいいヤツらなんで。(決勝では)絶対に勝って欲しいと伝えました」。その栗原を笑顔で迎えた大阪イレブンは「オマエが取った点は完璧だった」と賞賛。そして今後の健闘を誓いあった。

 大阪の選手たちが「完璧だった」と讃えたゴールは0-2の前半24分に生まれた。神奈川はMF岩澤桐人(横浜FMユース、1年)にボールが入った瞬間、前線で栗原とコンビを組むMF榊原彗悟(横浜FMユース、1年)が落ちる動き。これに大阪のDF2人が食いつき、その背後を突いた栗原が岩澤からのスルーパスで抜け出して右足でゴールを破った。「ボランチの(桝谷)岳良とか(岩澤)桐人とかいい形で前向いてくれるんで、置いた瞬間走り出すと絶対に出てくるなと思っていた。タイミングで最近(DFラインの背後へ)出れるようになっていた」。このゴールが今大会4得点目。得点ランキング首位タイとなった。

 だが、チームは次の1点を奪うことが出来ず、1-2で敗戦。永山晃監督はアタッキングサードから先の崩しを課題に挙げ、森谷周平ヘッドコーチは「多分みんな受けよう受けようと気持ちが強くなってしまって、相手もやられないように楔を消しに来ていた。その気持ちの逆を取るじゃないですけどスッと横に並んだり、外すところまで見えてくると。ちょっと焦っていたかなと」と指摘した。

 栗原は「前半も(椿)直起がえぐって速いボール入れているときに自分が遅れてしまったり。点取るためにはもっと突っ込んで行かないといけないですし、あとはもう一回(攻撃の組み立てを)やり直した時にポジショニングが甘かったりしている。もっと動きの質を上げていかないといけない」。また個人で打開して決めることのできる選手になる必要性を痛感。「自分で点取るというよりも直起にアシストしてもらったりしているので、自分で点取れるようにしたい」と誓っていた。

 ボランチ、SHなどのポジションを経験後、横浜FMユースに入ってからFWに定着してきたという栗原。「もっと点取れるようになってこれからFWで勝負していきたい」というFWはひとつ実績を残すためにも今大会で得点王を獲得するという目標がある。「大阪相手にシュート10何本対3で力は示せたと思うので。悔しいですけど、明日も得点王狙えるチャンスがあるので得点王狙っていきたいです。東京に絶対に勝ちます」。自身のゴールで3位を決め、得点王を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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