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「ヒーローになるには…」 FW浅野、“安全に行き過ぎた”判断ミスを反省

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決定機逸を悔やんだFW浅野拓磨

[10.6 W杯アジア最終予選 日本2-1イラク 埼玉]

 チャンスは訪れた。決めればヒーローになれた。しかし、FW浅野拓磨(シュツットガルト)はシュートを打ち切れず、ピッチ上で悔しさを露わにした。

 是が非でも勝ち点3がほしいイラク戦だった。しかし、前半26分にFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)のゴールで先制しながらも、後半15分に追い付かれる苦しい展開に。すると、後半30分に浅野はFW岡崎慎司(レスター・シティ)に代わって最前線へと送り込まれた。

 試合終盤にDF吉田麻也(サウサンプトン)を前線に上げたパワープレーに打って出ると、浅野は立て続けにチャンスを迎える。後半45分にはDF森重真人(FC東京)のロングボールを吉田がヘッドで落とすと、浅野が反応。しかし、「ヘッドなのか、ボレーなのか、トラップするのか一瞬の判断で安全に行き過ぎた」結果、トラップをしている間に相手DFに距離を詰められてシュートまで持ち込めず。

 さらに45+1分にもMF長谷部誠(フランクフルト)がゴール前に放り込んだボールを吉田が競り勝ち、再び浅野にシュートチャンスが巡ってくるが「自分が相手の前に入らないとシュートを打てる状態ではなかった。ポジショニングのところで相手に負けたと思う」と好機を生かせなかった。

 その後生まれたMF山口蛍(C大阪)の劇的弾で、チームは2-1の勝利を収めた。しかし、「ビッグチャンスがあった。あの雰囲気の中でヒーローになるためにも、あそこは絶対に決めないといけなかった」と試合後の浅野に笑顔はなかった。

(取材・文 折戸岳彦)

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