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FC東京MF中島翔哉、意地の一発も…「浦和との力の差を感じた」

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フル出場のFC東京MF中島翔哉は試合終盤にゴールを陥れた

[10.9 ルヴァン杯準決勝第2戦 浦和3-1FC東京 埼玉]

 6日にホームで行われた準決勝第1戦で1-2の敗戦を喫していたFC東京は、後半8分までに浦和に3点をリードされてしまう。逆転での決勝進出のためには、5点が必要と絶望的な状況となったが、後半36分にMF中島翔哉が意地の一発を沈めた。

 5点を奪わなければ逆転できない状況。しかし、諦めることは当然なかった。「何が起こるか分からないのがサッカー。可能性がある限り、試合が終わるまでゴールに向かおうと思っていた」と中島は振り返る。左サイドハーフのポジションに入って、前半3分にファーストシュートを放っていたが、その後は浦和の守備に苦しんでPA内まで進入する回数は限られていた。

 しかし、3点にリードを広げられた直後の後半9分、MF河野広貴のパスを受けてPA内まで持ち込むと、左足でシュートを放つ。惜しくも距離を詰めたGK大谷幸輝に阻まれたものの、中島のゴールへの意欲は高まっていく。「広貴くんから良いパスが来て外してしまったので、これは決めないといけないと思った」と振り返ったのは、後半36分の得点場面だった。

 左サイドからMF東慶悟が送ったグラウンダーのクロスに対し、「なるべく前でパスをもらうことを意識していた」中島がいち早く反応。右足で合わせたボールはネットを揺らし、意地のゴールを記録。しかし、2試合合計2-5で敗れて、チームは決勝進出を逃した。浦和のシュート数21本に対し、FC東京は9本。それ以上に内容で圧倒されたことで、「力が足りなかった。浦和は強いチームだと分かっていたけど、力の差、レベルの差を感じた」と悔しさを滲ませた。

 リオデジャネイロ五輪以降、FC東京で出場機会を増やし、結果も残しているが満足することはない。「試合には出させてもらっているので、毎試合1点だけでなく、2点、3点と取れるだけ取りたい。自分のスピードの部分やクオリティーにも満足していないので、試合で良いパフォーマンスが出せるように、しっかり練習したい」。悔しさを成長へとつなげたい。

(取材・文 折戸岳彦)
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