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浦和が“初代”ルヴァン杯王者に!! PK戦までもつれた死闘制し、13年ぶり2度目の戴冠

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PK戦を制した浦和レッズがルヴァン杯“初代”王者に輝いた

[10.15 ルヴァン杯決勝 G大阪1-1(PK4-5)浦和 埼玉]

 JリーグYBCルヴァン杯は15日、埼玉スタジアムで決勝戦を行い、2年ぶり3度目の優勝を狙うガンバ大阪と13年ぶり2度目の優勝を目指す浦和レッズが対戦。前半17分にFWアデミウソン、後半31分にFW李忠成がネットを揺らし、1-1のまま延長戦に突入した試合は、延長戦でも勝負がつかず。PK戦を5-4で制した浦和がルヴァン杯“初代”王者に輝いた。浦和にとって07年ACL以来、そしてペトロヴィッチ体制初となるタイトル獲得となった。

 3年連続での決勝進出となったG大阪は9日に行われた準決勝第2戦横浜FM戦(△1-1)から先発2人を入れ替え、MF大森晃太郎とGK東口順昭を先発起用。一方、3年ぶりにファイナリストに名を連ねた浦和は準決勝第2戦FC東京戦(○3-1)から先発4人を入れ替え、MF阿部勇樹、MF柏木陽介、DF槙野智章、GK西川周作がスターティングメンバーに名を連ねた。[スタメン&布陣はコチラ]

 最初に好機を生み出したのは浦和だった。前半10分、DF遠藤航の縦パスを右サイドで受けたMF関根貴大が切れ込んで左足シュートでゴールを脅かすが、東口に弾き出されてネットを揺らすには至らなかった。すると前半17分にG大阪が先制に成功する。MF遠藤保仁のパスに対してアデミウソンが体を入れ替えて遠藤航をかわし、ボールを受けると一気に加速。浦和守備陣の追走を許さずにPA内まで運ぶと、西川との1対1を落ち着いて制してネットを揺らし、スコアを1-0とした。

 1点を先行された浦和は前半21分、柏木が蹴り出したCKを槙野が打点の高いヘディングで合わせるが、ボールは枠上に飛んでしまう。同28分にはG大阪がシュートチャンスを創出するが、右サイドから送られたパスでPA内に進入したアデミウソンが放ったシュートは西川の正面を突いて追加点とはいかなかった。すると同36分、浦和はMF宇賀神友弥に代えてMF駒井善成を投入する。

 1-0とG大阪がリードしたまま後半を迎えると後半5分、左サイドを突破した関根のクロスの流れからFW武藤雄樹がヘディングシュートを放つが、ボールはゴール左に外れた。さらに同10分には高い位置でDF丹羽大輝からボールを奪った関根が持ち込んでシュートを放つも東口に阻まれ、こぼれ球に反応したMF高木俊幸のシュートは相手選手の体を投げ出した守備にブロックされて同点に追い付くことができない。

 1点をリードするG大阪は後半21分、アデミウソンに代えてFW長沢駿を投入。直後の同23分には左サイドを駆け上がった大森のラストパスからMF倉田秋がシュートチャンスを迎えたが、好反応を見せた西川にストップされた。同25分には浦和ベンチが動き、武藤に代わってFWズラタンがピッチへと送り込まれた。同30分にはカウンターを発動させ、関根のラストパスから高木が狙うも東口の横っ飛びのセーブに遭ってネットを揺らせず。

 しかし、そのプレーの直後の後半31分に高木に代わってピッチに送り込まれた李が大仕事をやってのける。直後のCKで柏木が蹴り出したボールに反応した李がヘディングで叩き込み、浦和がついに同点追い付いた。追い付かれたG大阪は同43分に倉田に代えてFW呉屋大翔を投入。だが、その後は両チームともに相手守備を攻略し切れずに1-1のまま、試合は延長戦に突入する。

 延長戦に入ると両チームともにシュートまで持ち込む場面を作り出すが、1-1からスコアが動かないまま試合は進む。延長後半14分には呉屋が放ったシュートがポストに当たってゴールラインを割るかと思われたが、DF森脇良太にクリアされて勝ち越しゴールは生まれず。すると、1-1のまま延長終了のホイッスルが吹かれ、勝負の行方はPK戦に委ねられることになった。

 PK戦では先攻となったG大阪1人目のMF藤本淳吾がきっちり決めると、浦和も1人目の阿部がネットを揺らす。2人目、3人目は両チームともに全員が決め、迎えたG大阪4人目の呉屋のシュートを西川がストップ。対する浦和は5人全員がネットを揺らし、PK戦を5-4で制して13年ぶり2度目の王者に輝いた。

(取材・文 折戸岳彦)
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