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[MOM1915]関東一GK内野将大(3年)_切り替えて、与えなかった次の1点。「ちょっと楽しみ」な西が丘へ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.16 全国高校選手権東京都Aブロック予選準々決勝 関東一 3-2(延長)早稲田実 清瀬内山運動公園サッカー場]

 関東一高の小野貴裕監督はこの日の試合後、3年生たちに厳しい評価を下した一方、GK内野将大(3年)のプレーについては高く評価していた。「最初の近距離をストップしたところで良かったですし、声も出ていた」。コンディション、パフォーマンスが上がらず、直前のT1リーグ(東京都1部)では先発を外れていたという内野だが、この日は前後半にビッグセーブを見せるなど、勝利に大きく貢献した。

「凄いキツかったです。(小野)監督に常日頃、『選手権は最悪のことを想定しろ』と言われていた。0-3になったら苦しかったと思うんですけど、0-2だったので何とか2点差で終われたので行けたと思います。(2失点したが)3点差になったら厳しくなるのは分かっていた。3点目だけやられちゃダメと共通で認識できたと思います」。内野は24分にPKで先制点を奪われた直後、至近距離からのシュートを素晴らしい反応で阻止。だが、その直後にCKから決められて2点差とされてしまう。「(ビッグセーブをして)乗れていけるかなと思ったんですけど、やられてしまったのでダメでしたね」。だが、この後切り替えて3点目を許さなかったことがチームの逆転勝ちに繋がった。

 0-2の後半にはスルーパスでDFラインを破られたものの、ここで踏ん張って2点差を維持。「後半、押せ押せのゲームだったんですけど、あそこで点取られたら厳しかったと思うので良かった。1、2年の(選手権の)時と関東大会の時もあと一回勝てば西が丘に行けていたんですけど、全部僅差で負けていたので。もしかしたら今年もかと思ったけれど、みんなを信じて最後までやりました」というセービングで乗り越えると、チームは残り5分からの2得点で同点に追いつき、延長前半の決勝点で逆転勝ちした。幾度かあった3点目のピンチを乗り越えたGKが、勝利の立役者の一人だったことは間違いない。

 準決勝は念願でもある西が丘のピッチ。「ちょっと楽しみです」と笑った守護神は「自分が主役になろうと思っていないですけど、みんなで力合わせていく。楽な試合は絶対にないですし、苦しい試合になるのは分かっているので、そこで何対何でもいいので勝てるようにしたい」。初の全国出場を果たせるように、守護神はゴールを守り抜く。

(取材・文 吉田太郎)
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