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[MOM1917]帝京MF五十嵐陸(3年)_「譲れない」中盤の攻防戦で奮闘、強み発揮して守り勝つ

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帝京高M五十嵐陸は中盤で存在感を発揮して勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.15 全国高校選手権東京都Bブロック予選準々決勝 帝京高 1-0 東海大高輪台高 清瀬内山運動公園サッカー場]

 帝京高の日比威監督が「安定してきた」一人として背番号6の名を挙げ、対戦相手の東海大高輪台高もそのMFに「跳ね返された」ことを認めていた。この日、帝京はダブルボランチのMF五十嵐陸(3年)とMF高橋心(3年)が中盤で存在感。特に五十嵐は空中戦、球際での強さを発揮し、相手のドリブルにも食らいついて離れない。そして最終ラインに足を攣らせる選手の出ていた終盤は身体を投げ出して味方をカバー。「(特長は)守備だと思うので毎試合無失点で抑えたい」というボランチがその守備力の高さによって全国高校総体出場の東海大高輪台撃破に貢献した。

 前半はマークの受け渡しが上手くいかず、逆光でプレーしづらい部分もあったという。加えて、セカンドボールも思うように拾えなかったと感じている。それでも五十嵐は「高橋心と結構息が合っている。そこは譲れないところでもある」という中盤の攻防戦で奮闘。身体を張って流れを相手に渡さず、またチームメートと話してマークの受け渡しやセカンドボールの回収についても修正して後半はより思い通りのプレーでチームを支えた。

 こだわっているのは相手の攻撃を跳ね返すところとセカンドボールの回収率。試合を通じて空中戦での強さを発揮し、セカンドボールもかなり収めていたが、本人は「取りきれなかったところはありますね。もっと拾えたら、全部拾えたら完璧だと思う。そこは課題です」と口にする。自分が取らなくてはならないと感じている範囲のボールは全て拾うことが理想。本人は守り勝ったと実感している一方、試合後は「まだまだ」という言葉を繰り返していた。

 元々ボランチで帝京進学後はCBやFW、SBも経験。どのポジションでも力を発揮することができる万能型のプレーヤーだ。今後はサッカーに集中することのできる環境で、チームとともに上を目指すことを決めている。まずは選手権。「最後まで死に物狂いでやっていきたい」。最後まで諦めることなく、身体を張り続けて相手をゼロに封じ込む。

(取材・文 吉田太郎)
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