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「僕も意味が分からない」広島DF塩谷は幻のFK弾に憮然

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後半21分、広島はDF塩谷司が直接FKを決めるもオフサイドの判定

[10.22 J1第2ステージ第15節 川崎F2-0広島 等々力]

 試合の流れを決定づける判定だった。前半はほぼサンフレッチェ広島のペースで試合が進み、0-0のまま迎えた後半21分。途中出場のMF清水航平が左サイドからドリブルで中に切れ込み、ファウルを誘った。ゴールまでやや距離はあったが、DF塩谷司が右足を振り抜くと、低い弾道のシュートが壁を抜け、ゴール右隅に突き刺さった。

 喜ぶ広島の選手たちだったが、西尾英朗副審の旗が上がり、村上伸次主審はオフサイドの反則を取った。塩谷が蹴る瞬間、確かに広島の複数の選手がオフサイドポジションにいたように見えたが、プレーに関与したり、相手GKに干渉したりしていたかは微妙だった。

 この判定に納得がいかないのは塩谷だ。「なぜオフサイドだったのか?」という報道陣の質問に「僕も意味が分からない」と憮然とした表情で答えると、ピッチ上で行われた審判団とのやり取りを明かした。

「最初に抗議したとき、副審は22番(皆川佑介)が触ったと言っていた。でも、触ってないし、そのあとにプレーが切れたとき、もう一度聞きに行ったら、『最初にいた位置がオフサイドポジションだった』と言って、言うことが変わっていた」

 それまでにも何度となく決定的なチャンスをつくっていた広島。そこで決め切れていればという課題はあるが、正当に見えた得点が認められなかったのも確か。結局、チームはその後、後半39分にミドルシュートで先制を許し、0-2で敗れた。

「(オフサイドの判定で流れが)だいぶ変わったと思う」と悔しさをにじませる塩谷は「うちもそうだったけど、優勝争いをしているチームというのは、判定に助けられたり、内容が悪くても勝ったり、そういうものを持っている。そこが今のうちとの差なのかなと思う」と、年間勝ち点で2位につける川崎Fとの勢いの差を敗因に求めた。

(取材・文 西山紘平)

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