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加入後最大の腕試し…小林が先制点に絡んだヘーレンフェーン、無敗の首位フェイエと引き分ける

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リーグ戦7試合連続で先発したMF小林祐希

[10.30 エールディビジ第11節 フェイエノールト2-2ヘーレンフェーン]

 エールディビジは30日、第11節3日目を行い、MF小林祐希の所属する3位ヘーレンフェーンは敵地で首位フェイエノールトと対戦し、2-2で引き分けた。ヘーレンフェーンはこれで8試合負けなし(7勝1分)。リーグ戦7試合連続で先発した小林はフル出場を果たしている。

 元オランダ代表MFディルク・カイトなどが所属するフェイエノールトは、前節のアヤックス戦(1-1)で開幕からの連勝こそ9で止まったものの、10試合負けなし(9勝1分)とリーグ唯一の無敗チームとして首位を快走中。ヘーレンフェーンのスタメンに名を連ねた小林は、オランダデビュー後最大の強敵ともいえる相手との上位直接対決に臨んだ。

 ヘーレンフェーンは試合がまだ落ち着かない序盤に奇襲を成功させる。前半5分、左サイドでキープした小林が近くのFWサム・ラーションに預け、マークを引っ張るように前方へランニング。ラーションは中央の空いたスペースにドリブルで進入し、PA手前右まで運んだところで複数のDFを引き付けながらスルーパス。走り込んだFWアーバー・ゼネリがPA右脇からダイレクトで折り返すと、ニアのFWレザ・グーチャンネジャドが体を開きながら左足で押し込み、先制ゴールを奪った。

 立ち上がりは様子見としてヘーレンフェーンにボールを持たせていたフェイエノールトだったが、ここから目が覚めたように一気に攻勢を仕掛ける。前半8分、FWニコライ・ヨルゲンセンの決定的なヘッドはGKエルウィン・ミュルダーのビッグセーブに阻まれるも、こぼれ球に詰めたゴール正面のカイトが右足でシュート。しかし、クロスバーを越えてしまった。

 前半18分には右CKからPA内中央のヨルゲンセンが高い打点のヘディングシュートを放つが、ゴール右外へ。それでも同26分にヨルゲンセンがFWイェンス・トールンストラのスルーパスに抜け出し、PA内右から右足を振り抜く。ヨルゲンセンは3度目の正直でネットを揺らし、同点ゴールを挙げた。

 スイッチの入ったフェイエノールトに対し、防戦一方のヘーレンフェーン。前半41分にはDFジェリー・サン・ジュステが、PA内左に進入したFWビラル・バシャチュコールを遅れて後ろから倒し、PKを献上。同42分、キッカーのカイトが放ったシュートはGKミュルダーがストップするも、跳ね返りをDFリック・カルスドルプに右足で押し込まれ、1-2と逆転を許してハーフタイムを迎えた。

 後半の開始から数分は両チームとも思うようにボールがつながらず、どっち付かずの展開に。その中で最初にチャンスを作ったのはフェイエノールトだった。後半9分、センターサークル付近で小林から激しいチャージでボールを奪ったカイトが、素早く前線にスルーパスを供給。バシャチュコールがフリーで抜け出すも、右足のシュートはGKミュルダーの伸ばした左足に防がれた。

 流れをつかめずにいたヘーレンフェーンだったが、ゼネリの一発がチームの雰囲気を変える。後半15分、カウンターから敵陣中央のゼネリにボールがつながると、ゴールの位置を確認したゼネリは躊躇なく右足を強振。不規則な軌道の無回転シュートが相手GKの手を弾いてゴール左に吸い込まれ、スコアをタイに戻した。

 互いに勝ち点3を目指し、激しさを増していく両チームの攻防。ヘーレンフェーンのピンチは、この日当たっていたGKミュルダーが防ぎ、ゴールを許さず。終盤は相手を攻め立て、勝ち越すチャンスもあったものの、フェイエノールトも意地を見せて2-2のまま終了を迎えた。

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