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新潟は敗戦も残留決める…04年の初昇格から守るJ1の座を死守

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新潟は敗れるもJ1残留を決めた

[11.3 J1第2ステージ第17節 新潟0-1広島 デンカS]

 年間15位のアルビレックス新潟はホームでサンフレッチェ広島と対戦し、0-1で敗れた。他会場の結果によってはJ2降格となる可能性もあったが、残留を争う16位名古屋も敗れたため、新潟の残留、名古屋の降格が決定。新潟は04年のJ1初昇格から守り続けてきた1部の座を死守し、来季は14シーズン目のJ1リーグを戦うことが決まった。

 新潟はFWラファエル・シルバ、MFレオ・シルバ、DF舞行龍ジェームズの主力3選手が出場停止。広島から期限付き移籍で加入しているMF野津田岳人も契約の関係で出場できず、前節・G大阪戦(1-3)からは先発4人を変更した。システムも5バック気味の3バックに変更。5試合ぶり先発のDF増田繁人が中央に位置し、DF松原健、DF西村竜馬と3バックを形成した。左ウイングバックに2試合ぶり先発のDFコルテース、右ウイングバックがMF加藤大。MF小林裕紀とMF小泉慶のダブルボランチで、前線はFW鈴木武蔵を1トップに、シャドーの位置に2試合ぶり先発のFW成岡翔、6月18日のFC東京戦以来18試合ぶり先発のMF端山豪が入った。

 広島は前節・福岡戦(4-1)から先発3人を変更。MF森崎和幸、MF森崎浩司、FW佐藤寿人がベンチスタートとなり、MF丸谷拓也とMFアンデルソン・ロペスが2試合ぶり、FWピーター・ウタカが3試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 まずは守備から入る新潟は前半9分、狙いどおりのカウンターから1本のロングパスに鈴木が反応。DF野上結貴を振り切ってフィニッシュまで持ち込んだが、左足のシュートはGK林卓人に阻まれた。その後は広島にボールを持たれる時間が続く劣勢の展開。前半21分には自陣での成岡のバックパスをMF柴崎晃誠にカットされ、柴崎からパスを受けたウタカに左足シュートを決められた。ウタカは今季通算19ゴール目で、得点ランキングトップのFWレアンドロ(神戸)に並んだ。

 1点を追う展開となった新潟は徐々に反撃に出る。中盤で広島のファウルを誘い、セットプレーを獲得するシーンも増えた。前半36分には加藤のFKに鈴木がフリーで合わせるも、ヘディングシュートは流れてしまい、懸命に右足を伸ばした増田も合わせ切れなかった。同44分、遠めの位置から加藤が左足で直接狙ったFKもGKにキャッチされ、前半は0-1で折り返した。

 残留を争う名古屋はハーフタイム時点で0-2とリードを許していたが、後半立ち上がりの5分にPKで1点を返した。このまま名古屋が追いつけなければ、新潟は負けても残留できるが、名古屋が追いつけば、新潟も引き分け以上の結果が必要になる。新潟は後半12分、成岡に代えてFW田中達也を投入。同23分には端山に代わってFWカリウがピッチに入った。

 なかなか攻撃の糸口を見い出せずにいた新潟だが、他会場では名古屋が3失点目を喫し、1-3と2点ビハインドになっていた。1点を追う新潟は後半41分、最後の交代カードを使って加藤に代えてDF大野和成を投入。これ以上の失点を避け、このまま試合を終わらせていいという明確なメッセージをピッチ上の選手に送り、そのまま0-1でタイムアップを迎えた。

 約1分後に名古屋の試合も終了。1-3で湘南に敗れ、名古屋の降格が決定した。1部残留を果たした新潟の選手はベンチ前で安堵の抱擁。新潟の残留が場内アナウンスで伝えられると、スタンドのサポーターからも大きな歓声が沸き上がった。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第2ステージ第17節 スコア速報

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