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浦和MF阿部、年間1位も気を緩めず「何も決まっていない」

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[11.3 J1第2ステージ第17節 浦和1-1横浜FM 埼玉]

 キャプテンはチームの成長を感じていた。横浜FMを押し込む時間帯が続きながらも、なかなかゴールをこじ開けられなかった浦和レッズだが、焦らない。MF阿部勇樹は「バランスを崩してカウンターから失点というのを繰り返してきた」と過去を振り返る。

「今まで悔しい思いをしてきた。ここ数試合を見てもマネジメントの部分はしっかりやれていたと思う。先に点を取られても逆転できる思いもあったし、雰囲気もあった。けど失点しないことが重要だと思っていた」

 攻勢を掛ける一方で、横浜FMに攻撃の形を作らせずに前半のシュート数を1本に抑えた。後半に入るとカウンターからゴールに迫られる場面も作られたが、守備陣が粘り強い対応ではね返し、枠内にシュートを飛ばされればGK西川周作が防いで得点を許さない。すると、前半21分にMF柏木陽介のゴールで先制に成功。同40分に同点に追い付かれながらも、他会場の結果によって年間1位を決めた。

「勝って決められれば良かったけど、こういう形で終われて良かった。これまではリーグ残り何試合かで『失速』という書かれ方や言われ方をしてきたので、悔しさはもちろんあった。けど、学んできたものある」。悔しさを糧にチームは成長してきたと阿部は語る。

 ルヴァン杯優勝は「今までとは変わる一歩になった」。そして、年間1位になったからこそ、「自信を持っていかないといけない」。悔しさを糧に成長してきたチームは、勝ち続けて結果を残すことで本当の強さを身に付けようとしている。あとはチャンピオンシップで頂点まで登り詰めるだけだ。「まだ何も決まっていない。年間1位を無駄にしないためにも、これからの試合でしっかり勝っていきたい」とさらなる高みを見据えた。

(取材・文 折戸岳彦)
●[J1]第2ステージ第17節 スコア速報

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