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桐蔭横浜大ルーキーMF杉山雄太の大学リーグ初弾がチームを叩き起こす!

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大学リーグ初ゴールを決めた杉山

[11.5 関東大学サッカーリーグ第21節 桐蔭横浜大3-2早稲田大 BMWス]

 ルーキーが大仕事をやってのけた。0-2で前半を折り返した桐蔭横浜大。後半開始2分にMF杉山雄太(1年=札幌U-18)が決めたシュートが反撃の狼煙となった。チームは杉山の一発で目を覚まし、そこから2点を追加。前半シュート1本だったのが嘘のように攻め込むと、3-2の逆転勝利を飾った。

 0-2で迎えた後半2分だった。杉山はPA右のFW今関耕平(4年=千葉U-18)へボールを預けると足を止めずにゴール前へ走り込んだ。今関の右足シュートは相手GKに弾かれるが、PA左へ詰めていた杉山が押し込み、ネットを揺らした。ルーキーMFの大学リーグ初ゴールで1-2とした。

 この瞬間を杉山は「自分がボールを出して、上がっていったらシュートのこぼれがきました。なんであそこに詰めたのか?……信じて走っていました」と笑顔で振り返る。

 0-2から1点を返した杉山の得点をきっかけに、攻勢を強めた桐蔭横浜大は一気に逆転。後半13分、同23分にも得点を重ね、2-3の勝利で1部残留を近づけた。

 試合の流れを変えたルーキーの1点。先輩のMF鈴木国友(3年=相洋高)も「あれはめっちゃでかかったです。よくやってくれた、雄太と思いました。ここ2試合と前線が点を取れていなかったこともあり、得点自体3試合ぶりなので。本当によくやってくれたと」と後輩を労う。
 
 コンサドーレ札幌U-18から今春に桐蔭横浜大へ進学した杉山。前期リーグなどは出番がなく、スタンドから見守る日々が続いていた。「出たいなと思っていたし、アミノバイタル杯では優勝しましたし、その中にいたいという気持ちもありました」と当時を振り返る。

 それでも練習からアピールを重ねると、夏を越えた9月14日に行われた第13節・日本体育大戦で先発デビュー。大学リーグ初出場のチャンスをつかみ、そこから全試合に先発起用されている。残留争いを戦う大一番となった、この日の早稲田大戦でもMF浅沼大和(3年=清水ユース)とダブルボランチを務めては、豊富な運動量で随所に顔を出し、チームを支えては得点まで記録した。

 大仕事を果たした1年生MFだが、浮かれることはない。「自分は1試合1試合、しっかりと走って、献身的な守備をしているところを評価してもらっていると思う。そこを継続してやっていきたい。チームを代表して使ってもらっているわけなので、精一杯やっていきたい」と先を見据えた。

(取材・文 片岡涼)
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