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[MOM1939]帝京長岡MF野本太一(2年)_喜びと悔しさと・・・1タッチのみでヒーローになったMFが抱いた複雑な思い

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延長後半10分、決勝ゴールを決めた帝京長岡高MF野本太一がガッツポーズ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.6 全国高校選手権新潟県予選準決勝 帝京長岡高 1-0(延長)長岡向陵高 新発田市五十公野公園陸上競技場]

 延長後半終了直前の10分に投入され、直後にファーストタッチで決勝ゴールを決め、仲間の歓喜に包まれて試合終了。その間、わずか1、2分ほどだった。

 帝京長岡高のMF野本太一(2年)は右CKをニアサイドで上手く頭で合わせてチームを決勝へ導く大仕事を成し遂げたことを喜んだ一方、悔しさも口にしていた。「嬉しんですけど、もうちょっとフィールドに立ちたかったんで、決勝では出れるようにまた練習から頑張っていきたい」。総体予選決勝でも延長戦で決勝点を決めているヒーローは先輩たちから「アイツは持っていますよ」と褒められていたが、試合後はもっと長い時間ピッチに立って、勝利に貢献するという思いを強くしていた。

 トップ下で先発起用されることもあるパスセンス高いMFだが、この日はベンチスタート。試合開始から100分経って起用された理由も総体予選決勝でCKから決勝点を決めていることを期待された部分もあったが、それよりも練習で外していなかったというPKキッカーとしての信頼によるものの方が大きい。チームが苦しんだ試合で、出場時間をわずかしか得ることができなかったからこそ、「まだまだだと思うんで、決定的なパスとかもしっかり出せるようになっていかないといけないと思います」。練習でよりアピールして、出場時間を伸ばす意気込みだ。

「1年間の集大成だと思うんで、なんとしても勝って全国に行きたい」という選手権。準決勝終了後に喜びと、悔しさと、複雑な思いを口にしていたヒーローは、決勝でも大舞台で示している勝負強さを再び発揮することはもちろん、1分でも出場時間を伸ばして「ゴール前でのプレーをもっと増やして、得点に絡んでいきたい」という部分を表現する。

(取材・文 吉田太郎)
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