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FC東京、冷や汗勝利…JFLホンダFCに大苦戦もリオ組2発で2大会連続8強入り

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[11.9 天皇杯4回戦 FC東京 2-1 Honda FC 味スタ]

 天皇杯は9日、4回戦1日目を行った。味の素スタジアムでは、FC東京と快進撃を続けるJFLのHonda FCが対戦し、2-1でFC東京が勝利。2大会連続8強入りのFC東京は、12月24日の準々決勝で川崎F対浦和の勝者と対戦する。

 今季のJ1リーグで年間順位9位に終わったFC東京は、最終節大宮戦から中5日でこの一戦を迎えた。DF森重真人とDF丸山祐市が日本代表に招集されたため、センターバックにDF高橋秀人とDF吉本一謙が入り、前線には長身のFW平山相太が起用された。

 一方、6日のJFL第2ステージ第14節ラインメール青森戦から中2日のHonda FCは、県大会決勝でJ3藤枝(延長3-2)、1回戦でJ2岐阜(延長2-1)、2回戦でJ2松本(2-1)、3回戦でJ3盛岡(2-1)と4試合連続で“Jクラブ狩り”を成功させている。今大会初のJ1相手にJリーグでのプレー経験があるFW古橋達弥とFW久野純弥を前線に並べた。

 試合はFC東京が積極的な入りをみせた。前半7分、左サイドでMF中島翔哉がファウルを受け、FKを獲得する。キッカーのMF河野広貴が低いボールを入れるも味方が押し込むことができず、相手の好守に阻まれる。さらに同11分、中島がドリブルから左に展開。DF室屋成がクロスを送るも中央の平山には合わなかった。

 対するHonda FCはJ1相手に臆せず、得意のショートパスで相手を翻弄し、高い位置からもプレスをかけ続けた。すると前半18分に試合を動かした。MF香川大樹のスルーパスで裏に抜け出した久野がGKとの1対1を冷静に制し、右足シュートをゴール左隅に流し込み、先制点。これで勢いづくと、敵陣でワンタッチパスをつなぎ、果敢に裏を狙うなどカテゴリーが3つも下とは思わせない戦いぶりを披露した。

 前半はHonda FCの堅い守備に苦しめられたFC東京。後半頭からMF梶山陽平に代えてDF小川諒也を左サイドバックに入れ、DF室屋成が左に、DF橋本拳人がボランチに入った。すると、FC東京が早い時間に追いつく。後半6分、PA手前から中島が反転して左足を振り抜くと、DF鈴木雄也に当たってGK清水谷侑樹の逆に飛び、同点とした。同24分には、鮮やかなパス回しから小川が折り返したボールを平山が右足で押し込み、ゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定で逆転とはならなかった。

 同点に追いつかれたHonda FCだが、両サイドバックが高い位置を保つなど、引いて守る形はとらず、強気な姿勢でJ1クラブに立ち向かった。だが、次にゴールネットを揺らしたのは、FC東京だった。後半35分、MF水沼宏太のパスを中央で受けた中島が相手を引き付けて、右サイドのスペースへラストパス。ここに走り込んだ室屋が飛び出したGKの頭上を突くループシュートを決め、2-1と逆転。FC東京がリオデジャネイロ五輪組のホットラインでついに試合をひっくり返した。

 最後までHonda FCが自分たちのスタイルを貫いて攻め込む。後半41分、ゴール正面やや左の絶好の位置でFKを獲得。これをキッカーのMF栗本広輝が右足で狙うも左ポストに嫌われる。試合はそのまま1-2で終了。Honda FCの快進撃は4回戦で途絶えた。


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