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[選手権予選]サッカー、学業で目標挑戦のストライカー、FW藤井が前半2発で東福岡を全国導く

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前半29分、東福岡高FW藤井一輝がジャンプしてからの右足シュートで2点目のゴール

[11.13 全国高校選手権福岡県予選 東福岡高 6-0 九州国際大付高 博多の森陸上競技場]

 総体予選決勝で決勝ゴールを決めているFW藤井一輝(3年)が再び決勝で東福岡高を優勝へ導くゴールを決めた。前半15分、MF鍬先祐弥(3年)のスルーパスを引き出した藤井は上手く抜け出して右足で先制点。決してスピードで勝負するタイプの選手ではないが、「先に身体を相手に預けて自分のスペースは確保していたので、スピードがないなりにできればいい」と上手くボールを守りながら自分のスペースを確保してシュートを打ち切った。

 そして大きかったのが、前半29分に決めた2点目のゴール。PAの混戦からボールがこぼれてきたが、浮き球が落ちて来るのを待ってからボレーシュートで狙うと、DFに止められてしまう可能性があった。彼がとっさに選択したのはジャンプしてからのハーフボレー。上手くDFに身体を預けながらシュートできるように体勢を整えて放った一撃が2点目となった。「(2点目は)相手の勢いを殺すために大事。それを自分が決めることができてよかった」。九州国際大付高の杉山公一監督も口にしていたが、この2点目が東福岡を白星へと大きく近づけた。

 快足FW佐藤凌我(3年)らとの激しいポジション争いをシーズン通して行ってきた。その中で、東福岡の1トップとしてチームがスムーズに攻撃できるように意識してきたポジショニングや身体の使い方。ストライカーとして貪欲にゴールを狙うFWは身につけてきた身体の使い方がこの日の2得点に繋がった。

 夏冬の県予選決勝で貴重なゴールを決めたが、勝負強さもこだわる部分。全国総体初戦では交代出場でチャンスがありながらも決めきれず、チームも初戦敗退。「勝負強いというところは決めるべきところで決めれるか。インターハイは途中出場で負けてしまったのが本当に悔しかった。一本一本集中力持って『これを決める』という気持ちを持ってやっています。(今回の)県大会もそんなに点を決められた訳ではない。FWとしてもっと決めることを意識して点を決める所は貪欲にやっていきたい」

 藤井は東福岡で特進クラスに在籍し、一般受験を経ての大学進学を考えているという。全国大会決勝(17年1月9日)直後の17年1月14日、15日に実施される「センター試験」も受験する予定。現在はサッカー最優先の日々を送っており、0時までに就寝するなどサッカーに影響が及ばないように睡眠時間をしっかりと確保しているが、その中で1時間でも2時間でも可能な限り勉強を続けている。サッカー、学業でも目標を達成することを目指してこの秋も妥協することなく毎日を送る。

(取材・文 吉田太郎)
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