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[選手権予選]「千葉は市船」のプライド結果で示す!夏の全国覇者・市立船橋が流経大柏を破り、2連覇!

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千葉ライバル対決制した市立船橋高が2連覇達成

[11.20 全国高校選手権千葉県予選決勝 流通経済大柏高 1-2 市立船橋高 フクアリ]

 20日、第95回全国高校サッカー選手権千葉県予選決勝がフクダ電子アリーナで行われ、市立船橋高流通経済大柏高が対戦。8月2日に広島で日本一を懸けて全国高校総体決勝を戦った両校による「千葉頂上決戦」は、全国高校総体優勝校の市立船橋が2-1で制し、2年連続21回目の全国大会出場を決めた。全国大会の組み合わせ抽選会は21日に都内で行われる。

 試合後、市立船橋の朝岡隆蔵監督は全国決勝の再戦を勝利した選手たちを「『オレら市船だ』という思いがスタッフ含めてみんなあるので、市船の選手に本当の意味でなってくれたと思う」と讃えた。千葉県予選の連覇は01年から04年まで4連覇して以来。その間、市立船橋は全国高校総体で日本一を勝ち取りながら選手権出場を逃したこともある。もちろん、ともに高校年代最高峰のリーグ戦であるプレミアリーグを戦うライバル・流経大柏の存在など、千葉で勝ち続けることは決して簡単ではない。それでも新潟内定のU-19日本代表DF原輝綺(3年)が「全国よりも千葉の方がプレッシャーはありますけれども、千葉は市船というのを示したい」と語り、G大阪内定のMF高宇洋(3年)が「日本で一番強くないといけないチーム、伝統のあるチームなので誇りがある。千葉に市船ありと知らしめるためにも負けられない」とプライドを持って連覇を目指してきたチームは、強さを示す戦いで見事に連続優勝を果たした。

 それでも前半は本田裕一郎監督が「いいゲームやったな、と思ったんだけどね」と振り返る流経大柏のペースだった。前線からの連動した守りで市立船橋のパスコースを限定し、MF宮本優太(2年)やMF関大和(3年)、U-16日本代表CB関川郁万(1年)らが入ってきたボールに狙いを定めて弾く。そして奪ったボールを素早くワイドへ送って、クロスまで持ち込んだ。局面局面で相手のパワーを受けてしまった感のあった市立船橋に対し、思い切り良く攻める流経大柏は前半14分、MF菊地泰智(2年)の左足シュートがDFをかすめてゴール方向へ。これは市立船橋MF金子大毅(3年)のスーパークリアによってかき出されたが、直後にも左クロスをFW古谷三国(3年)がダイビングヘッドで合わせ、19分にも右SB河内渉真(3年)が右サイドで3人かわしてラストパスを入れるなど攻め続ける。

 だが21分、市立船橋はカウンターからU-17日本代表の左SB杉山弾斗(2年)がチーム最初のCKを獲得。その左CKを杉山が左足で入れると、中央でマークを外して飛び込んだ原が豪快に頭でゴールへ突き刺して先制した。先制された後、やや勢いを失ったように映った流経大柏に対し、市立船橋はこぼれ球に反応した高が右足を振り抜いたほか、落ち着いてゲームをコントロールしながら流れを引き寄せていく。だが30分、流経大柏は中央後方からのFKのこぼれ球を拾った菊地が反転しながら左足でゴール左隅へ沈めるファインショット。本田監督の下へ駆け寄って歓喜の抱擁をした2年生MFの一撃によって試合は振り出しに戻った。

 流経大柏はその後も古谷のスピードを活かした突破に10番MF本田憲弥(3年)らが絡んで攻撃を続け、公式記録上のシュート数8-1で前半を終了。それでも朝岡監督が「彼らの反応の仕方はやっぱりいいですね。ちょっとしたことに対して反応して修正できる強みがウチにはあるので。ボクは今年の子たちを信用している」と認める市立船橋は、修正してそれを内容とスコアに結びつける。後半3分に左CKにU-19日本代表CB杉岡大暉主将(3年、湘南内定)が飛び込んだシーンは相手GK西村紘一(3年)の好セーブに阻止されたものの、その直後の4分、CKの流れから右SB真瀬拓海(3年)との連係によって右サイドでボールを持った金子がクロス。これをニアサイドへ飛び込んだFW太田貴也(3年)が頭でそらすような形で逆サイドのゴールネットを揺らして2-1とした。

 流経大柏は9分に高さを活かした攻撃からFW生方ジャラール勇(3年)が頭で狙ったが、市立船橋GK長谷川凌(2年)がワンハンドで阻止。市立船橋は後半、相手の強みである切り替えの速さ、局面での攻防の部分でも上回っていた。そしてピッチを広く活用しながらしっかりとゲームコントロールして時間を進める市立船橋はMF西羽拓(3年)や高の突破、原のオーバーラップも交えて攻め、真瀬の右アーリークロスをFW福元友哉(2年)がニアで合わせるなどしたたかに3点目を狙っていく。1点ビハインドのまま終盤を迎えた流経大柏は25分に投入されたMF宮坂昂輝(3年)がロングスローを連発。29分には左ロングスローから菊地が決定機を迎え、40分には左クロスを関川が頭で狙う。だが、市立船橋は朝岡監督が「彼らが後ろにいるからこその今年の強さ」と評した杉岡と原のプロ内定コンビを中心とした鉄壁の守り。中央へ入ってくるボールを原が圧倒的な高さで完璧に跳ね返し、その頭上を越えてもカバーした杉岡が的確にクリアしていく。またこぼれ球をMF阿久津諒(3年)や高、金子が回収し、ミドルシュートはGK長谷川が確実に処理するなど最後までゴールを許さなかった。

 連覇を告げる笛が鳴り響くと、市立船橋イレブンはスタンドに駆け寄り、Bチームの選手たちと喜びを共有。涙を流して全国出場を喜んだ。難しい戦いだったライバル対決だけでなく、八千代高との準決勝も1-0の僅差で、準々決勝の千葉明徳高戦では0-0からのPK戦も経験して勝ち抜いた今大会。杉岡は夏から成長した点について「本当に会話が増えたというか、求め合うことができているのは大きいし、この選手権期間も明徳戦があったから意識を変えられたと思うんで、そこはよく積み上げられていると思います」と口にした。朝岡監督はこれからの1か月強の期間、ゴール前の質、迫力、スピード感の部分を特に課題として準備していくことを語っていたが、日本一を勝ち取った夏から積み上げてきたものをさらに高めて全国へ。杉岡は「千葉のレベルの高さを示すためにも、全国で優勝したい」。市立船橋にとってフクダ電子アリーナは昨年度全国大会3回戦で優勝校の東福岡高とPK戦までもつれる死闘の末に敗れた地。宿舎も、ロッカールームも、ピッチも東福岡戦と同じだった決勝、そして千葉予選を乗り越えて市立船橋は優勝候補として全国大会に臨む。
 
(取材・文 吉田太郎)
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