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[選手権]開幕戦から好カード、初出場の実力校関東一と県決勝ゴール話題のセクシー野洲

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開幕戦のカードは関東一対野洲に決まった

 第95回全国高校サッカー選手権大会の開幕戦は、初出場の関東一高(東京B)と2年連続10回目の出場となる野洲高(滋賀)による好カードに決まった。12月30日、開会式後の駒沢陸上競技場で14時5分にキックオフする。

 関東一高は初出場ながら実力校だ。昨年夏は総体4強の快進撃をみせ、全国高校野球選手権で活躍した野球部とともに、夏の話題をさらった。

 今季のチームも夏は総体には出場した。しかし今年は優勝した市立船橋高と2回戦で対戦したこともあり、初戦敗退。悔しい思いを味わった。「あの夏から練習も厳しくなった」と話すのはMF冨山大輔(3年=写真左)。冨山は昨年のチームと比べられることのプレッシャーもあるが、「去年より個が強くない部分もありますが、その分、みんなで補い合いながらプレーしている」とより強い団結力を求めている。

「去年のチームを超すためには選手権に行くしかなかった。選手権を決めたことは素直にうれしい。でも全国に行くからには勝たないといけない。野洲はみんな上手いけど、開幕戦ということで勝てば勢いが出ると思う。また市船と戦えるように決勝戦を目指してやっていきたいです」

 対する野洲も注目校。県予選の決勝では、夏の総体予選で敗れていたライバルの綾羽高を3-2で破って、2年連続の全国の舞台を決めた。後半アディショナルタイムに奪った決勝点は、野洲の代名詞である“セクシーフットボール”を象徴するワンタッチパスで繋いで奪ったゴールだと、SNSで話題を集めた。

 MF乾貴士(エイバル)らを擁し、セクシーフットボールとして高校サッカー界を席巻したのが11年前。もちろんそのスタイルも意識しているが、今の選手たちはMF望月嶺臣(山口)が中心選手として活躍した4年前のチームを目標にしている。

 その望月が昨年の選手権前には来校。一緒に練習をする機会を得た。DF川瀬相主将(3年=写真右)は、「中学生の時に自分たちは望月世代に憧れて野洲に入りました。一緒にプレーて思ったのは、見ているところが全然違ったので、ビックリしました」と憧れの思いを強くしたという。

 昨年度の悔しい思いを晴らしたい気持ちも強い。昨年は12月31日に行った一回戦で聖和学園高と劇突。“セクシー対決”、1回戦屈指の好カードとして注目を集めた試合で、野洲は1-7と大敗してしまった。川瀬は「あれだけ人が入るところでやったことがなかった」と気負いがあったことを素直に認める。それでも「最高の舞台だった」と話すように、大きな経験として蓄積されている。

 超満員が予想される開幕戦を引いたことはリベンジにはうってつけの舞台となる。「市船とか青森山田とか聖和学園とか引いてこいと言われていたが、全然自分は開幕戦の方が目立てるかなと思っていた」。今では超満員のスタジアムで出来ることが素直に嬉しいという気持ちをなっているという。「まずは初戦。初戦を大事に戦いたい」。全国に再びセクシー旋風を。開幕戦の勝利が序章になる。

(取材・文 児玉幸洋)
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