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3位鹿島が下剋上!!金崎決勝ヘッドで悲願のタイトル目指す川崎Fの夢打ち砕く

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鹿島はFW金崎夢生の決勝点で決勝進出を決めた

[11.23 チャンピオンシップ準決勝 川崎F0-1鹿島 等々力]

 2016Jリーグチャンピオンシップの準決勝が23日、等々力陸上競技場で行われ、年間勝ち点2位の川崎フロンターレと第1ステージ優勝および年間勝ち点3位の鹿島アントラーズが対戦した。後半5分、FW金崎夢生のゴールで先制した鹿島がそのまま逃げ切り、1-0で勝利。悲願のタイトル獲得を目指す川崎Fの夢を打ち砕く下剋上で決勝進出を決めた。決勝は29日と12月3日に行われ、年間勝ち点1位および第2ステージ優勝の浦和とホーム&アウェーで対戦する。

 引き分けでも決勝進出となる川崎Fは左股関節痛の影響もあり、MF中村憲剛がベンチスタート。12日の天皇杯4回戦・浦和戦(3-3、PK4-1)と同じ先発メンバーで、MF板倉滉とMFエドゥアルド・ネットがダブルボランチを組み、前線はFW長谷川竜也を頂点にFW大久保嘉人とMF三好康児がシャドーの位置に入った。負傷離脱中のFW小林悠、MF大島僚太は間に合わなかった。
 一方の鹿島はMF柴崎岳が右足痛で欠場。ダブルボランチはMF永木亮太とMF小笠原満男のコンビで、前線は金崎とFW土居聖真が2トップを組んだ。[スタメン&布陣はコチラ]

 最初のビッグチャンスをつくったのはホームの川崎Fだった。前半3分、相手CKのカウンターから三好の大きなサイドチェンジに長谷川が反応すると、ドリブルで小笠原をかわして右クロス。ファーサイドで待ち構えていた大久保が右足ボレーで合わせたが、下に叩きつけたボールは大きくバウンドし、クロスバーを越えた。

 前半19分、川崎Fにアクシデントが襲う。エドゥアルド・ネットのロングフィードに走り込んだ長谷川が左太腿裏を負傷。ピッチに倒れ込むと、そのまま担架で運び出され、同21分に中村と交代した。川崎Fは3-4-3から中村がトップ下に入る4-2-3-1にシステムを変更。2列目の右にDFエウシーニョ、左に三好が開き、大久保が最前線に位置した。

 川崎Fは前半22分に大久保がブレ球の右足ミドルを放つが、GK曽ヶ端準がパンチング。鹿島も同23分にMFファブリシオが左サイドからドリブルで中に切れ込み、右足でミドルシュートを打ったが、GKチョン・ソンリョンが弾き出した。その後も両チームともに決め手を欠き、前半はスコアレスで折り返した。

 後半立ち上がりに試合が動く。後半5分、鹿島は左サイドからスローインを入れたDF山本脩斗が土居からリターンを受け、切り返して左足でクロス。これをニアに飛び込んだ金崎がダイビングヘッドで捉え、ゴールネットを揺らした。

 1点を追う展開となった川崎Fも反撃に出る。後半14分には三好のスルーパスに反応した中村が鋭い切り返しでDF昌子源をかわし、右足でシュート。決定的な場面だったが、外側のサイドネットに外れ、同点ゴールとはならず。同22分には2枚目のカードを切り、MF田坂祐介に代わってDF登里享平が左サイドハーフに入り、三好が右サイドハーフ、エウシーニョが右サイドバックにそれぞれポジションを移した。

 鹿島は後半30分、最初の交代枠を使い、ファブリシオに代えてMF三竿健斗を投入。三竿は小笠原とダブルボランチを組み、2列目に右から永木、MF遠藤康、土居と並ぶ4-2-3-1にシステムも変更した。川崎Fは同32分、最後のカードで板倉に代えてFW森本貴幸を投入。森本は最前線に位置し、大久保が下がり目、中村がボランチにポジションを落とした。

 同点に追いつけば勝ち上がりとなる川崎Fと、リードを守り抜きたい鹿島。後半43分、遠藤に代えてFW赤崎秀平を投入した鹿島は後半アディショナルタイム、最後の交代枠で小笠原に代えてDF植田直通を送り込む。守備の人数を増やし、アディショナルタイムの5分間も守り抜いた鹿島が1-0で逃げ切り、下剋上を果たす決勝進出。就任5年目を迎えた風間八宏体制の集大成として悲願のリーグタイトルを目指した川崎Fだったが、その夢は準決勝でついえた。

(取材・文 西山紘平)

●2016 Jリーグチャンピオンシップ

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