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号泣のイレブン…京都、7年ぶりJ1復帰ならず「今年にかける思いが強かった」

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[11.27 J1昇格プレーオフ準決勝 C大阪1-1京都 金鳥スタ]

 個人個人で抱える様々な思いが涙となってあふれ出た。試合後のキンチョウスタジアム。ホームチームの勝利で「WE ARE CEREZO」コールが鳴り響く中で、京都サンガF.C.のイレブンは涙を流しながら、サポーターの待つゴール裏にあいさつに行った。

 あと1点、届かなかった。レギュラーシーズンで順位上位が勝ち上がるレギュレーションのため、京都はこの日の試合で勝つしか、決勝に進む方法はなかった。しかし京都は前半13分に先制を許すと、攻撃的なカードを次々と切り、バランスを崩してまでパワープレーに行った後半45分にようやく反撃の1点を返したが、同点では目標に届かなかった。

 精根尽き果てた様子で会見場に現れた石丸清隆監督は、「残念な結果になったが受け入れるしかない。キロスを入れればバランスが崩れるのは分かっていたが、承知の上でやった。選手たちはよくやってくれた。勝たせることが出来なかったのは、僕の責任だと思う」と自戒した。

 悲しみにくれるイレブンの中でも、MF堀米勇輝は人一倍の涙を流していた。今季はリーグ戦37試合に出場してチームを牽引したものの、大事なプレーオフを前に風邪でコンディションを落としていた。また堀米は、今季より育った甲府を離れて京都に完全移籍。それだけに「覚悟を持って入ったシーズンだったので、今年にかける思いが強かった」。京都は来季もJ2を戦うことが決定した。「本当にもう1点足りなかったなというイメージです」と声を落とした。

(取材・文 児玉幸洋)
●2016 J1昇格プレーオフ

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