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[プレミアリーグWEST]エース山根の4得点で広島ユースが快勝。WEST王者として「19試合目」のCSへ

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4年ぶりの優勝を決めたサンフレッチェ広島ユースイレブン

[12.4 高円宮杯プレミアリーグWEST第17節 神戸弘陵高 1-4 広島ユース 三木陸上]

 高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 プレミアリーグWESTは4日、第17節を行った。首位・サンフレッチェ広島ユース(広島)と8位・神戸弘陵高(兵庫)との一戦は前半15分に奪ったFW山根永遠(C大阪加入内定)の先制点を皮切りに4得点を奪った広島が4-1で勝利。1試合を残して4年ぶり3回目のプレミアリーグWEST優勝を決めた。


 前日に9位・名古屋U18がG大阪ユースと引き分けたため、勝ち点差で3つ上回る8位・神戸弘陵にとって今節は引き分け以上で残留が決定する試合。従来の4バックではなく「勝ち点1を狙うため」(谷純一監督)に5バックで試合に挑み、粘り強い守備からカウンターで攻撃のチャンスを探った。

 対する広島も引き分け以上で優勝が決まる状況だったが、「みんなで『プレミア18試合全て同じ気持ちで戦おう』と話していた」とMF川井歩が振り返るように、これまで同様に目指すのは勝利のみ。立ち上がりからテンポの良いボール回しから積極的な仕掛けを披露すると、前半15分に中盤でボールを持ったMF川村拓夢が左前方へパスを展開。PA左で反応したMF仙波大志がダイレクトで落とすと、ラストは山根が冷静にゴール右隅に流し込んだ。

 21分にも右サイドから川井が入れたクロスを山根がヘッドで合わせて2点差としたが、「自分たちのミスが多くなって、自分たちで相手にペースを与えてしまった」(川村)と以降は攻撃が停滞。その隙を逃さず、神戸弘陵が攻撃のギアを入れる。29分には右サイドを仕掛けたMF竹村史明が中途半端な位置にいたGKを見逃さず遠目からループシュートを狙ったが、ボールはクロスバーに阻まれた。35分にも中央を強引に破った竹村から左前方へとボールを繋ぎ、FW渡邉一也がゴール前に速いパス。FW村山健がスライディングで飛び込んだがわずかに合わない。あと一歩の所でゴールが奪えない神戸弘陵だったが、前半終了間際にCKからDF谷後滉人がシュートを決め、1点差に強め寄った

 このゴールを機に巻き返しを図りたい神戸弘陵だったが、後半開始直後の後半2分に右サイドを崩されると広島MF東俊希が上げた低いクロスがDFの手に当たってPKに。これを山根に決められ、再び2点差まで引き離された。以降は従来の4バックに戻すと共に交代カードを次々と切った神戸弘陵が攻勢を強めたが、2点目は奪えず。反対に広島が前傾姿勢になった神戸弘陵の隙を突いて更なる追加点を狙うと、40分には右からのクロスがゴール前でこぼれたところを山根が豪快に蹴り込んで、勝負あり。4-1で勝利した広島が最終節を残して、プレミアWEST優勝を手にした。

 試合後、沢田謙太郎監督は「試合で得られるものがたくさんあるので、プレミアの18試合だけでなく、もう1試合やりたいと思っていた。チャンピオンシップ以外に19試合目を増やすことはできないから、優勝するしかないと考えていたので、プラス1試合ができることが非常に嬉しい」と優勝の喜びを口にするとともに安堵の表情を浮かべた。

 大差こそついたが、「後ろがロングボールでやられた場面や、試合の入りや2点目を獲ってから緩くなった攻撃など課題もあった。もっともっと精度は上げられる」と話すように、修正箇所は少なくない。EASTの王者と対戦できるチャンピオンシップは成長するための絶好の機会。「チャンピオンシップは初めての選手ばかりなので、緊張もあると思うけど、そこで自分の力が出せるか試して欲しい。リーグ戦の積み上げがあって、立てる舞台なので、これまで積み上げてきたことをしっかりとやりながら、試合に挑みたい」と気を引き締めた。

(取材・文 森田将義)
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