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[プレミアリーグEAST]2年生のゲーム主将、柏U-18CB中川「苦しんだ分、絶対に来年活きる」

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[12.4 高円宮杯プレミアリーグEAST第17節 柏U-18 1-1 市立船橋高 柏]

 柏レイソルU-18は後半アディショナルタイムに交代出場のMF田中陸(2年)が決めた同点ゴールによって市立船橋高と1-1ドロー。2年生ながらゲーム主将を務めるCB中川創は「(応援の声が)ずっと耳に入っていたので、最後出るものが出てくれたと思います」とホームで最後まで声援を送ってくれたサポーターたちの声に応える土壇場での同点劇を喜んだ。

 今季は苦しいシーズンだった。開幕3試合を2勝1分と好スタートしたものの、後半戦は1勝1分5敗と苦戦。チームは残留こそ決めたものの、優勝争いから遅れを取り、現在7位に沈んでいる。U-17日本代表でもキャプテンマークを巻くことのある中川は個人としてそのキャプテンシーやフィード力などを評価された一方、胸の中にあったのはチームの結果に繋げることができなかったという悔しさ。「全然チームとして波に乗れなかったりとか、個人としてもあまりいいプレー、いい試合がなくて、ずっと悔しくて、練習でも気持ち入れ替えてやろうと思っていたんですけど、それが試合に出ないというか、やろうとしていたことがずっと試合に出ないことが続いていたんで、自分的には悔しい1年になったと思います」と中川は口にする。

 だからこそ、残り試合で何とかいい形で3年生を送り出したいという思いがある。この日はその強い思いが、チームに勝ち点をもたらした。トップチームへ昇格するDF古賀太陽主将(負傷離脱中)に代わってキャプテンマークを巻く中川は「太陽君からはLINE(ライン)でメッセージ送った時に自分が『引っ張っていけ』と言われている。自分は3年生がいつも助けてくれていて、周りの人たちも自分のことをいつも助けてくれている。キャプテンマークを巻いているんですけど、みんなが助けてくれての自分があると思うんで、そういう面では自分は全然苦労していない」。先輩たちに支えられてプレーできたことを強調するCBは、先輩たちの分も来季の飛躍を誓う。

「(今年)個人として1年間ずっと悔しい思いをしてきた。苦しんだ分、絶対に来年活きると思っていて、凄く楽しみ。チームとしては自分たちの世代でのラスト1年で、もちろん優勝争いにかかわっていきたいです。お客さんが見ていて楽しいと思う試合、レイソルのサッカーいいねと思う試合を増やしていけたらと思っています」と力を込めた。そして、個人としての目標はもちろん、トップチーム昇格。来年は、DF中山雄太やDF中谷進之介という柏育成組織出身のDFたちに続く存在としてトップチームで戦うための武器を磨く1年でもある。

「トップの雄太君とか、進之介君とか見ていると、自分にはまだまだ足りないものがあって、自分には(先輩たちとは)違うものがある。もちろん雄太君も、進之介君も自分よりも長けていると思うんですけど、身長が大きくても動けたりとか、考えてプレーし続けたりとか、声で味方を動かしたりとか、ビルドアップの面だったりとか、自分はそういうところで勝負していきたい」。目の前に素晴らしいお手本があるだけにそこから可能な限り吸収すること。「間近で見られている自分は今のこの時間を大切にしなければいけない」。貪欲に成長し続けて「楽しみ」な来年、チームメートともに躍進を遂げる。

(取材・文 吉田太郎)
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