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[MOM426]日本体育大MF高井和馬(4年)_ミスを取り返すエースの証明

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決勝は出場停止が決まったFW高井和馬(4年=千葉SCユース)だが、ATの決勝ゴールで日体大を35年ぶりの決勝へと導いた

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.15 全日本大学サッカー選手権(インカレ)準決勝 大体大2-3日体大 町田]

 試合終了の瞬間、様々な思いが涙となって頬を伝った。2-1と日本体育大(関東3)が1点リードのまま突入した後半アディショナルタイム1分、クロスボールの競り合いの中でFW高井和馬(4年=千葉SCユース)がMF浅野雄也(2年=四日市四郷高)を倒してしまう。「やっちゃったなと。引っかけられたという感じです。相手が上手かったと思います」。このプレーで与えたPKをMF池上丈二(4年=青森山田高)に決められ、試合が振り出しに戻った。

 しかしプレーが再開された直後だった。相手ボールをMF輪笠祐士(3年=FC東京U-18)がカット。FW瀧本高志(2年=履正社高)に渡ると、エリア内にスルーパスを送る。これに反応した高井が迷わず縦に進むと、左足を豪快に振り抜いた。「俺の責任の失点だったので。俺が返すしかないと思っていた」。自らのミスをゴールで取り返す、まさにエースの仕事だった。

 4年間の思いを詰め込んだゴールになった。高井はPKを与えたプレーで受けたプレーによって、決勝の出場停止が決定。その瞬間にこの試合が大学生活最後の試合になることも決まっていた。それが分かった上で、すぐに気持ちを切り替えて奪えたゴール。試合後のインタビューでは悔しさのあまり声を振るわせていた高井だが、「関東リーグ得点王ということで注目されていたと思う。大事な場面で決められたのですごいうれしい。勝負強さが出せたと思う」と劇的弾を誇った。

「選手としても人間としても成長できた4年間だった。この大会で活躍して優勝して次のステップに行きたいと思っていた。目に見える活躍はそこまで出来なかったですけど、ある程度こいつ違うなというのは見せられたと思う。最後、チームが優勝して終われれば最高ですね」

 決勝はスタンドから応援することになる。エースの欠場は痛いが、昨年度優勝した関西学院大は、絶対的なエースだったFW呉屋大翔(G大阪)を同じく累積で欠きながら、チームが団結して4-0で大勝した。2年連続で決勝進出校のエースに累積の悲劇が襲うことになったが、高井は「チームが勝つために精一杯声を出したい。絶対みんなが勝ってくれると思うので、それを信じて応援し続けたいです」と気持ちを切り替えた。

(取材・文 児玉幸洋)
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