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[MOM1967]長崎総合科学大附FW安藤瑞季(2年)_逆転勝利導く2発!エースストライカーが復活の狼煙

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長崎総合科学大附高のエースストライカー、FW安藤瑞季は2ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.16 高円宮杯プレミアリーグ参入戦1回戦 長崎総合科学大附高 5-2 岡山学芸館高 呉市総合スポーツセンター陸上競技場]

 高円宮杯U-18プレミアリーグ参入戦1回戦。岡山学芸館高との試合で、長崎総合科学大附高のエースストライカーが復活の狼煙をあげた。

 プレッシャーの懸かる一発勝負で、長崎総科大附は2点のビハインドを負う最悪の流れに陥っていた。ただ、沈んだ空気は流れない。「ヤバいとは思いましたけれど、同時に『やるぞ!』という感じにもなっていた」とFW安藤瑞季は振り返る。相手の重心が後ろに下がったスキを逃さず始まった連続攻撃の中、安藤もスペースに走り、体を張ってロングボールに競り合い、流れを作っていく。

 1点を返して迎えた33分にゴール前の浮き球からしぶとく押し込むと、35分にはクロスの入ってくる状況で「こちらに来るかな、と」無闇に突っ込むのではなく、落ち着いてゴールから離れた位置で待って受けると、冷静なタッチから少し遠目のシュートを鮮やかに叩き込んでみせた。安藤らしいパワーと心理的な余裕を感じさせる見事なゴールだった。

 今年は九州高校サッカー新人大会で大活躍を見せてU-17日本代表にも選ばれ、躍進の年になった。ただ、夏を前にして負傷も重なる中で調子を崩し、なかなかゴール数も伸びない難しい時期も過ごした。プリンスリーグ九州を8月に取材した際、小嶺忠敏監督も少し心配する様子を見せていたほどである。しかし、「だいぶ戻って来た。10日前くらいからグッと良くなってきていた」と指揮官が言うように、この日は運動量が落ちることもなく、変な焦りを感じさせるミスも少なかった。

 安藤本人は「最近走りが良くなってきた感じがあって、今日もどんどん走ってやろうと自然に思えた」と言うのみで、復調の理由はよく分からないらしい。ただ、試合を前にして「(小嶺監督から)『お前、良くなってきたじゃないか。走れてるぞ』と言われて、監督からそうやって褒められると、何か本当に良くなるんですよ」と笑って振り返った。何にせよ、その吹っ切れたような笑顔からは、迷いは感じられなかった。

 次戦は浦和レッズユースが相手。紛れもない難敵だが、「すごく楽しみですし、自分が点を取って勝ちたい」と、何とも力強かった。

(取材・文 川端暁彦)
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