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筑波大が圧巻8発!日体大に記録的大勝で13年ぶり9度目V

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筑波大が圧勝で13年ぶり9回目の優勝を飾った

[12.18 全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝 日体大0-8筑波大 駒場]

 全日本大学サッカー選手権(インカレ)の決勝が18日に浦和駒場スタジアムで行われた。5年ぶりとなった関東勢同士の決勝は、筑波大(関東2)が日本体育大(関東3)を8-0で下し、13年ぶり9回目の優勝を決めた。

 インカレ決勝は、昨年はともに関東2部を戦い、今季関東1部で躍進を遂げた古豪の激突となった。前回出場となった35年ぶりの優勝を目指す日体大は、エースMF高井和馬が累積警告で出場停止。システムを4-1-4-1に変えて頂上決戦に臨んだ。

 GKは福井光輝(3年=湘南工大附高)、DFラインは右からDF田宮碧人(2年=FC東京U-18)、DF寺田弓人(3年=星稜高)、DFンドカ・ボニフェイス(3年=浦和東高)、DF高野遼(4年=横浜FMユース)。MF輪笠祐士(3年=FC東京U-18)をアンカーに置いて、2列目は右からMF川戸大樹(4年=神戸U-18)、MF小泉将来(4年=FC東京U-18)、MF大石奨悟(4年=東海大五高)、MF渡邊龍(2年=FC東京U-18)。そして1トップはFW平川元樹(2年=札幌U-18)が務めた。

 対する筑波大は13年ぶり9回目の優勝を目指す。こちらのシステムは4-4-2。GK阿部航斗(1年=新潟U-18)で、4バックは右からDF会津雄生(2年=柏U-18)、DF小笠原佳祐(2年=東福岡高)、DF鈴木大誠(2年=星稜高)、DF野口航(3年=大津高)。MF鈴木徳真(2年=前橋育英高)とMF吉田直矢(4年=川崎F U-18)がダブルボランチを組み、中盤の右がMF戸嶋祥郎(3年=市立浦和高)。左がMF西澤健太(2年=清水ユース)で2トップはFW中野誠也(3年=磐田U-18)と今大会初先発のFW北川柊斗(3年=名古屋U18)だった。

 序盤、勢いよく試合に入ったのは日体大だった。前半9分の川戸の左足ミドルは枠上。同9分の高野の中央ドリブル突破から放った強烈な左足シュートはクロスバーを直撃したが、エンジン全開で試合に入った。左足負傷の影響が心配された高野も行ける所まで行こうといった感じで積極的にボールに絡むプレーを見せていた。

 しかし筑波大はしたたかだった。前半16分の北川のドリブル突破から作ったチャンスはシュートまで持ち込めなかったが、同28分、中央ミドルレンジから西澤が狙った左足ミドルが見事に枠内を捕らえる。先制に成功した筑波大はさらに同36分、右サイドをオーバーラップした会津のクロスをファーサイドで西澤が頭で合わせ、リードを2点に広げた。

 リードを広げられた日体大の鈴木政一監督は前半40分に早くも動く。大石を下げてFWの瀧本高志(2年=履正社高)を投入。システムを4-4-2にして反撃を試みる。しかし次の得点も筑波大に入る。前半終了間際、アディショナルタイム1分、ゴール前で完全に抜け出した中野がGKと1対1に。右足から放たれたシュートはGKの手を弾いてゴール内で弾んだ。

 圧倒的な前半をみせた筑波大は、野口に変えてDF山川哲史(1年=神戸U-18)を投入した。メンバーが変わった筑波大だが、流れはもう変わらない。後半8分、ンドカとの競り合いに勝った中野がゴール前に抜け出してシュート。大会6点目で得点王を確実にものとするゴールを奪うと、同16分には右サイドをロングパスで抜け出した北川がゴールネットを揺らして勝利を決定づけた。

 FW太田修介(3年=甲府U-18)やMF室崎雄斗(3年=武南高)を投入して最後まで諦めない姿勢を見せる日体大に対し、筑波大はMF吉川修平(4年=柏U-18)ら4年生をピッチに送り込み、試合を終わらせに行く。後半25分に筑波大は北川がこの日2点目を決めてさらに突き放す。同35分には左サイドを突破した会津のクロスのこぼれ球を北川がダイレクトで押し込む。同44分には中野もハットトリックを達成。8-0。記録は第4回大会で早稲田大が東北学院大を10-1で下したものが残っているが、近年では2006年の第55回大会、駒澤大が早稲田大を6-1で破ったのを上回る記録的な大勝となった。

(取材・文 児玉幸洋)

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