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父は高校野球監督、兄は甲子園出場、名前は飛雄馬…GK石井は清水JY最強世代の守護神

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3冠を達成した清水エスパルスジュニアユースのGK石井飛雄馬

[12.28 全日本ユース選手権決勝 清水JY3-1札幌U-15]

 準決勝のPK戦では最後のPKをストップして、決勝に導く活躍をみせた。そして決勝では前半6分に先制点を許しながらも、「自分たちのサッカーをすれば勝てる」と自信を持ってプレー。史上2クラブ目となる3冠を達成した清水エスパルスジュニアユースのGK石井飛雄馬は「3冠?なかなか取れるものではないので、自信になります」と胸を張った。

 飛雄馬(ひゅうま)という名前は、野球漫画の『巨人の星』の主人公である星飛雄馬からつけられた。父の俊輝さんは、かつて静岡学園高の野球部で監督を務めていた人物。兄の優輝さんは静岡高で甲子園に出場した。

 飛雄馬も小学校のころは自宅で俊輝さんの指導の下で野球を続けていた。ただ楽しみは遊びの中でやるサッカーだった。野球ではチームに入ることもなかったが、小学校3年生の時に、「自分はサッカーをやりたい」と頼んで、有度FCへの入団を許可してもらった。

 最初はフィールドプレーヤーから始めたが、小学校4年生の途中からGKに転向した。「『やってみない?』と言われて始めたんですけど、やったらGKの楽しさが分かって。そこからは自分でやるようになりました」。今では3冠を達成した世代最強チームに欠かせない存在になった。

 来季からはユースチームに昇格。また新たなチャレンジが始まることになる。「納得して、応援してくれている」と話す家族のためにも、「プロになるしかない」と明確な目標を掲げる。「(マヌエル・)ノイアー選手のような、チャレンジしながらもミスもない、ミスをしても常に自信をもってやっている、自分もそんな選手になりたい」。飛雄馬はエスパルスの星を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)

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