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[横山杯]「勝てる秘訣は仲間の仲の良さとか、団結力」実践学園が慶應義塾とのPK戦制して初優勝!!

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横山杯初優勝を果たした実践学園高イレブン

[12.29 横山杯1st(トップ)FINAL GAME 実践学園高 0-0(PK4-3)慶應義塾高 神栖市若松運動場]

 来年度の躍進を狙う強豪校の1、2年生たちが「サッカータウン波崎」で力を磨く「横山杯 第17回全国ユース招待サッカー大会」の1st(トップ)Divisionは29日午後、神栖市若松運動場で「FINAL GAME」を行い、実践学園高(東京)と慶應義塾高(神奈川)が激突。0-0で突入したPK戦を4-3で制した実践学園が初優勝を飾った。

 東京屈指の強豪・実践学園と16年に全国高校総体初出場、初勝利を挙げている慶應義塾との“決勝戦”。決勝リーグ第1グループ3試合を全勝で勝ち上がってきた実践学園は3-5-2システムでGKが成田雄聖。3バックは右から斎藤彰人尾前祥奈三澤健太。右MFが石本耀介で左MFが 山内稔之。中盤中央を浦寛人、北条滉太、高須史弥が3人が構成し、2トップは前原龍磨武田義臣が努めた。

 一方、決勝リーグ第2グループ最終節で首位・武南高(埼玉)に勝利して2勝1分で逆転首位となった慶應義塾は4-4-2システム。GKが青木優斗で4バックは右SB酒井綜一郎、CB高田拓武、CB長谷川友己、左SB足助政紀。中盤は平田賢汰と山田維新のダブルボランチで右MF火丸颯、左MF田中秀磨、2トップは宮本大地と飯塚亮貴が努めた。

 ともにこの日午前の激闘を1-0で制してFINAL GAME進出を決めた両校。ともに今大会9試合目ということもあって疲労が蓄積している中でタイトルへの思いをぶつけ合った。まず決定機を作ったのは実践学園の方。前半5分、前原のスルーパスで武田が完全に抜け出す。だが、右足シュートはGK青木の正面を突いてしまう。さらに11分にはドリブルでDFを剥がした前原のクロスに武田が決定的な形で飛び込んだ。

 北条や高須の縦パスを1タッチではたきながら、前を向いた際にチャンスメークもしていた前原をポイントにボールを動かした実践学園のいい時間帯が続く。対する慶應義塾は15分に足を気にしていた足助に代えてDF三輪晃大を投入。その3分後に決定機を迎える。左中間で前を向いた宮本のスルーパスに田中が反応して右足シュートを放ったが、これはGK成田が足でストップ。慶應は22分にも右サイドからチャンスをつくったが、クロスを合わせることができない。前半終盤、実践学園が山内の左クロスから武田が決定的な左足シュートを放つもGK青木に阻まれ、慶應MF山田の右足ミドルは枠上へ外れた。

 実践学園は後半開始から成田と負傷の石本に代えてGK水谷優希とMF石黒帆高を投入。実践学園はチャンスこそ作るものの、15分に左ショートコーナーから武田の放った右足ミドルはゴールマウスに弾かれ、18分に武田のスルーパスに前原が走り込んだシーンも決めることができない。一方、慶應義塾は酒井が右足ミドルにチャレンジし、平田が抜群のキープ力を発揮するシーンもあったが、ミスもあってなかなかいい形の攻撃をすることができなかった。12分に火丸に代えてエースストライカーのFW板倉正明をピッチへ送り出し、そこを起点にボールを進める場面もあったが、実践学園の堅い守りをこじ開けるには至らず。一方の実践学園も深町公一監督が「最初の入りは良かったけれど、足が止まってしまった。(後半は)ボールを散らすだけだった」と不満の内容に。いい形で縦パスが入る場面もあったが、攻めきることができず、試合は0-0で70分間が終了。FANAL GAMEでは6大会ぶりとなるPK戦で決着を決めることになった。

 先攻・慶應の1人目が枠を外す波乱のスタートとなったPK戦は実践2人目をGK青木がストップ。慶應は3人目のシュートがクロスバーを叩いたが、実践4人目のシュートを再び青木が止めてタイに持ち込む。そして6人目に決着。慶應6人目のシュートを実践GK水谷が左へ跳んでストップすると、直後にDF三澤が右足で左隅に決めて実践が4-3で勝った。

 実践学園の深町監督は「中盤高い位置で奪った時に前の2人が背後取れたらいいリズムが生まれる」と語り、その点を発揮できなかったこと、また攻撃時の中盤中央の選手たちのポジショニングや精度の部分などを課題に挙げていた。それでも、新チームの実践学園は練習試合を含めてなかなか負けない、勝負強いチームになりつつある。朝の散歩から規律正しく、宿舎では勉強にも励んでいたというチーム。チームリーダーの尾前は結果が出ている要因としてチームのまとまりの良さを挙げる。「凄くいい仲間が多くて、言えば全部聞いてくれるし、素直にやってくれるし、強いとは言えないんですけど、個々の力はないんですけど、勝てる秘訣は仲間の仲の良さとか、団結力。ウチのチームはこれがなくなったら勝てなくなると思う。そこだけはブレないようにやっていきたい」。

 そのチームは今回の合宿によって、良い方向へ変化したのだという。尾前は「この合宿で良かったのはミーティングなんですよね」と説明。「ミーティングを重ねていろいろな人の意見が分かった。全員が(本気で)参加してくれた。この合宿でそういうところが変わってきた」と変化の理由を明かした。ミーティングに対しても全員が全力で取り組む意識高き集団への変化。勝負の年へ向けていい形で16年を終えることができたが、17年2月の東京都1部リーグ開幕まで時間は少ない。本気になっている選手たちが向上心を持って成長を遂げること。「関東、インハイ、選手権。3冠するのが自分たちの目標」(尾前)という実践学園が自発的に変化し、タイトルも勝ち取った横山杯の日々を目標達成に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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