beacon

「個では負ける気がしなかった」タレント軍団東福岡が見せた綻び…児玉主将「チームで戦う難しさがあった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

連覇を目指した東福岡の挑戦は8強で潰えた

[1.5 全国高校選手権準々決勝 東福岡0-1東海大仰星 等々力]

 東福岡高の連覇への挑戦は準々決勝で幕を閉じた。勝ち上がった2戦を被シュート1本で勝ち上がってきた東福岡高(福岡)は、この日も前半から固い守備で東海大仰星高(大阪)にチャンスすら作らせない試合運びを見せていた。

 しかし後半に入り綻びが見え出すと、後半26分にセットプレーからワンチャンスを決められる。その後は焦りとは裏腹に時間だけが経過。失点から15分間、ほぼチャンスらしいチャンスを作れないまま、試合終了の時を迎えた。

 主将DF児玉慎太郎(3年)は「自分たちはここまで何も残せていなかった代なので、勝ちたい思いはかなりあった。プレッシャーは多少は感じてしまっていた」と振り返り、声を落とした。

 今年度の東福岡はMF高江麗央(3年=G大阪内定)、MF藤川虎太朗(3年=磐田内定)、DF小田逸稀(3年=鹿島内定)のJ内定3選手を擁すタレント軍団。2冠を達成した昨年度は内定者ゼロだっただけに、個々のタレントが注目を集めるチームだった。

 ただしチームとしての結果は出せず、夏の高校総体では2回戦敗退。結局最後までタイトルを手にすることは出来なかった。「個人の質だったりは負ける気はしなかった」と話した主将も「負ける気はしなかったが、チームとして戦った時に難しさ、相手のしたたかさに苦戦する場面があった」とタレント軍団をまとめきれなかったことを悔やんだ。

 今後は赤い彗星のプライドを胸に、個人としてそれぞれの舞台で活躍を目指すことになる。児玉自身もプロを目指すために、大学に進学して、力をつけたいと意気込む。「(Jリーグに行く)3人には負けたくない。自分たちの代は(東京)オリンピックもある。夢はまだまだあるので、この敗戦をバネに出来るようにやっていきたいです」。

(取材・文 児玉幸洋)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2016
連載:高校マン・オブ・ザ・マッチ2016

TOP